患者さんのやる気を引き出す3つの方法
皆さんこんにちは。
あまが台ファミリークリニック院長の細田です。私自身、家庭医療、プライマリ・ケアを専門に22年ほど、外来を中心に臨床の現場に身をおいてきました。
当院には卒業して10年以内のドクターが3人ほど研修に来てくれています。
そのうちの1人のドクターから
と聞かれました。
私たちの仕事はただ診断してお薬を出せばいいということはありません。
たとえば高血圧の患者さんで
- 運動しない
- 甘いものをたくさん食べる
- 塩分を好きなだけ摂る
こういったことが続いて太ってしまっている方には、いくらお薬を使っても状態はよくなりません。
患者さん自身が、食事・運動・生活習慣を変えていくことでいい方向に向かっていきます。
主体性を引き出す方法①根気よく見守る
たとえばお子さんに
と言っても、すぐに変わるわけではありません。
自分たちが学生だった時のことを思い返しても、親から言われたことより、自分自身がやりたいと思ったことの方が身につきますよね。
焦らず、根気よく、見守るというスタンスはすごく大切になります。
主体性を引き出す方法②ちょっとした変化を褒める
たとえば血圧を自宅で測るようお願いした患者さんが、きちんと測ってきてくれたということに対して
と、感謝をこめて声かけをするようにしています。
自分ごとに置き換えてみると、実際に毎日血圧を測るというのは大変なことですから、それをやってきてくださるのはすごい事です。
そういった1つ1つの変化やアクションに対して労いの声かけをすることは、患者さん自身のやる気の向上につながり、健康を守ること、病気予防にもなっていきます。
主体性を引き出す方法③1日のスケジュールを聞く
時間が限られた診療時には患者さんとゆっくりお話できないこともあるかもしれませんが、朝起きてから寝るまでのザックリとしたスケジュールを聞くようにしています。
例えば以下のような項目で聞いていきます。
- 起床
- 朝ごはん
- 出勤
- 昼ごはん
- 帰宅
- 夜ごはん
- 就寝
- 1日の中で運動の有無
こういったことを話していくうちに、患者さんがご自身で「自分は夜遅くまで起きているから次の日に体がだるい」「夕方に間食してしまっている」など、生活の問題に気がついてくださることがあります。
患者さんがご自身で気づいてくださるというのがとても大切で、こういったことから次の修正点が見つかっていきます。
生活習慣の問題点が見つかったら、次に直せそうなところを一緒に探していくこともできます。
まとめ
患者さんの主体性ややる気を引き出すというのは、一朝一夕でできることではありません。患者さんが自ら問題に気がついてアクションを起こす、自分自身でやってみようと思うことが大切です。
生活習慣病に関しては運動、生活リズム、ストレスなどいろいろありますが、患者さんの状況を話してもらうことで問題を共有することができます。
私自身、いろいろな先生のところに見学に行っていろいろな考え方を勉強してきましたが、効果が出ていると感じた先生は、今回ご紹介した方法をとられているなと感じました。
このブログをご覧いただいている方はドクターや看護師さんなど、医療従事者の方が多いと思いますが、この情報が少しでもお役に立てればうれしいです。
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患者さんのやる気を引き出す3つの方法について、動画でも詳しく説明しています。ぜひご覧ください!
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