プール熱

プール熱

プール熱

プール熱の正式な病名は咽頭結膜熱です。プールの水を介して人から人へ旅行することが多いのでプール熱と呼ばれています。年間を通して発生しますが多いのは6月末から夏にかけてになります。

プール熱はどんな症状ですか?

アデノウイルスが原因の感染症で、感染力が強く高熱、喉の痛み、喉の発疹、充血や目やになどの目の症状を起こします。涙が多くなることでいつもよりもまぶしがることもあります。潜伏期間は2から14日と長く、頭痛や食欲不振が3日から7日間続くこともあります。

学校はどうしたらいいですか?

学校保健安全法で、出席停止の対象疾患にされていますので、症状がなくなって2日経過してからの登園登校になります。重症化すると髄膜炎になる可能性もありますので全身症状には注意が必要です。

自宅ではどう対応したらいいですか?

アデノウィルスに対する特効薬はありませんが、喉の痛みにはうがい薬や鎮痛薬を処方したり、漢方薬が効果を発揮することもあります。

目やに、目の充血には抗生剤やステロイド点眼薬を使ったり、目の痒みが強い時には抗ヒスタミン薬やステロイドの点眼薬を処方されることもあります。

喉の痛みが辛いと思いますので、刺激のあるものは避け喉越しの良い少し冷たい飲み物をお勧めしています。例えば麦茶や冷めたスープ、ゼリーなどがいいと思います。

感染を拡大させないためにどんなことに注意したらいいですか?

咽頭結膜熱(プール熱)は、せきやくしゃみなどの飛沫感染、目やになどが元になるためにタオルの共有や手指を介した接触感染の2つのパターンがあります。また、塩素消毒が不十分な環境のプールに入ることでも感染が起こると考えて結構です。

ですので、手洗いと消毒、マスクをして感染予防しましょう。

また、喉からは2週間程度、便から1ヵ月程度ウィルスが排出されることがわかっています。おむつ等の交換後に汚染された手指を介して感染が広がることがありますのでおむつの取り扱いには要注意です。

目やにが感染源になることもありますので、ハンカチではなくティッシュなど使い捨てのもので拭き取ってすぐに捨てましょう。また、タオルなどは家族と別のものを使うと良いでしょう。

ウィルスは熱や有効な消毒剤で不活化されますが、目やにや唾液が付着したタオルは洗濯機で洗剤を使用して洗っても死滅しませんので、分けて洗うことをお勧めしています。また、症状が出ている人や発病して日の浅い人は感染力が強いので入浴の順番を最後にするといった心配りも感染拡大予防に役立ちます。

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