家庭医療、総合診療に進んだ理由
皆さんこんにちは。あまが台ファミリークリニック院長の細田です。
今回は、私自身が、プライマリ・ケア、総合診療に進んだ理由を書きたいと思います。
大学~研修時代
私自身は、家庭医療、総合診療という分野に惹かれて大学を卒業してすぐに北海道の市中病院で研修するコースを選択しました。
当時、医学部には 1 学年 100 人の医学生がいましたが、そのほとんどが大学に残っていましたし臨床研修が義務化されていませんでしたので、外部の研修病院に出ることは当時はまだ少数派でした。
医学部の勉強は、病気の勉強が主たる内容となります。これは当然なのですが、一方で
- 腹痛
- 胸の痛み
- めまい
といったごくありふれた訴え(患者さんが病院に来る理由)に対してどうアプローチするか?ということを勉強する時間がなかったのです。
そこに疑問を感じていたのだと思いますが、ちょうど大学5年生(当時1999年)のときに、電話回線でインターネットが繋がっていたときに、ネット検索したら、
ある医学生が学内で「症状からどう診断するか?という勉強会」を開いていた様子を細かくネット上に公開していました。
「大学の医学部で教わること以外に、仲間を作って自主的に勉強会を開いているなんてすごい!!」
実際にホームページを作成し、勉強会を主催していたのが、当時、京都大学医学部を卒業して北海道家庭医療学センターの研修医をされていた草場鉄周先生です(現在、日本プライマリ・ケア連合学会 理事長)。
それからは、何度か草場先生に連絡をとらせていただき、
- どのように勉強されているのか?
- どんなテキストを使っているのか?
など様々な情報をいただいたのを昨日のように思い出します。そして自分もそれを真似て数回でしたが、学内の仲間や先輩と勉強しました。
また、患者さんという不安を抱えた方に対してコミュニケーションの取り方や、病気の予防について大学で教わる機会がなく、それになんとなく違和感を覚えていました。
それを草場先生に相談したところ
そう言っていただき、大学5年生の1月に当時、北海道室蘭にある日鋼記念病院を訪れました。病院や外来を見学し、診察後に診療風景をビデオで録画したものをお互いフィードバックしていることに驚きました。
医学部では、
組織の異常→
細胞
酵素
遺伝子
と問題の原因を細分化していく思考プロセスが当たり前だったので、なんだかとても新鮮に感じたのです。
病気の診断、治療という知識は当然頭に入れた前提で、さらに家族や仕事などの背景も大切にしながら病気を診るという姿勢にとても共感したのを憶えています。
社会的な人間関係と健康に関する研究では、1964 年にアメリカ外科学会が発表した喫煙による死亡率を上回る結果となった。
家族や地域とのつながりが希薄な方ほど、病気になりやすい傾向があるという研究も昨今よく目にするようになりました。
これからも患者さんの背景にある家族や地域も視野にいれて診療できるように務めていきたいと思います。
私自身は、大学卒業後、すぐに家庭医としてのトレーニングに入り、今年で医師として22年目になりました。
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