開業するために必要な知識と考え方
皆さん こんにちは。あまが台ファミリークリニック院長の細田です。
今回は開業するために必須の知識・考え方の1つを皆さんと共有したいと思います。
- 開業したいけど自信がない
- 今は病院勤務だけど開業前に週1~2日プライマリーケアが勉強できるところで研修しながら働いてみたい
- 自分は消化器内科専門医だけど開業したら内科以外に皮膚科や小児科もある程度対応できる医者になりたい
- 30代後半になり夜勤が辛くなってきてだるさも取れない
- 生活リズムを作りやすく自分のスキルを発揮して患者さんに貢献できるクリニックで働いてみたい
こういった方にぜひ読んでいただきたいブログになっています。
私自身は家庭医療・プライマリケアを専門に地域に診療所を作ってからかれこれ4年以上運営しています。
非常勤のドクター、看護師さん、管理栄養士さん、医療事務のみなさんに支えていただきながら、少しでも地域医療に貢献できたらという気持ちでクリニックを続けています。
- 競合がある
- YouTubeやインターネットが発達
- 患者さんも知識が豊富になった
- 簡単に自分の症状から病気を探し当てていくようなAIが備わったサイトも出てきた
こういった様々な変化があり、検索するだけで色々なことが調べられる時代になりました。
そういった中で、自分が理想として描くようなクリニックを運営していくというのは簡単ではない、ということはみなさんご存知だと思います。
このブログを見ている方の中には、すでに開業しているドクターもいれば、若手のドクターでまだ大学を卒業して5~10年など若い先生もいらっしゃると思います。
そういった先生方に役立つ内容だと思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
今回伝えたいことを一言でいいますと
開業したらよくある病気「common disease」を診れるようになりましょう
ということです。ここは本当に大切です。
他のブログでは、私が診療で心がけていること
- 不安を聞き出す
- 希望を聞き出す
こういった色々なことを書いていますが、実際にスキルの面で考えると、色々な病気を診ることが必要になってきます。
私のクリニックも
- 将来開業したい
- プライマリケアを勉強したい
こういった想いのある複数の先生が、研修兼勤務で診療しながら研修に来てくれています。
そういった先生にヒアリングをすると、
という方が多くいらっしゃいます。私自身、クリニックを続けていく中でそのご意見は合っていると感じます。
例えば
という考えはものすごくいいと思いますし、決して間違ってはいませんが、実際診療所でどんな病気のニーズがあるかというと「よくある病気」です。
こういったことをお伝えすると
こういったご意見がありそうです。
確かに実際にそういった診療所はありますが、全体からすると、かなりのレアケースになります。
- 患者さんに対しての宣伝がうまくいっている
- 陰でWebマーケティングをやっている
- 立地がよく周りに競合がない
- 地域に専門の病院が1つしかないため他のクリニックから紹介がある
こういった特殊な条件でないと成り立たないと思います。
特に都内は激戦区です。実際に閉院してしまうクリニックも多くありますが、全体としての総数は増えています。
そのため診療所・クリニックでは
▼よくある病気
- 高血圧
- 糖尿病
- 脂質異常症
- 喘息
- 花粉症
- 過敏性腸症候群
- 逆流性食道炎
症状で言いますと、
▼よくある病気の症状
- 腹痛
- めまい
- 胸痛
- 腰痛
- 咳
- 胃の痛み
- 皮膚のかゆみ
- 血流タンパク尿
挙げたらキリがないほどです。
小児科では夏カゼやとびひ、夏の三大感染症(手足口病、りんご病、ヘルパンギーナ)も多くあります。
こういった病気に対応できるかできないかというのは、クリニックをやっていく上でとても大事なスキルになります。
必要としている医療
私たち総合診療やプライマリケアというのは、極論を言ってしまうと
だと思います。
私自身は、総合診療・家庭医療専門にしていますが、もちろん私の上には本当に尊敬する先輩がたくさんいて、たとえば循環器専門だったけどプライマリケアの勉強をしながら素晴らしい開業医として成功している方もいらっしゃいます。
総合診療・プライマリケアを専門にしていないから開業をやめた方がいいですよ、という話ではありません。
経験をもとにすると、色々な病気を診られる方がいいということです。
解決策としては、もし
という場合は、短期間(1年~2年、週1~2回など)プライマリケアや総合診療ができるクリニックで研修を受けてみることをオススメします。
背中を見て勉強するといったことではなく、しっかりと振り返りをしてもらえるようなクリニックがいいと思います。
手前味噌になってしまいますが、当院では若手の先生に対して、ご希望があれば振り返りをするようにしています。
- どういった患者さんが難しいと思ったのか
- それはなぜなのか
- どうしたらうまくできるのか
そういったことを簡単にディスカッションしていきます。これを繰り返すことで様々な病気が診れるようになっていきます。
私のところに来ている呼吸器内科の先生も、もう2年近く来ていただいているのですが、かなりスキルが上がっています。
そういったことをお伝えすると
といった疑問が浮かぶ方もいらっしゃると思いますが、それはもちろんその通りです。
今日はよくある病気を診れた方がいいということにフォーカスを絞ってお話していますが、コミュニケーション技法や、患者さんの不安や希望をどのように引き出すかというのは以下のブログを参考にしてみてください。
家庭医療とは
私が専門にする家庭医療とは、年齢、性別、疾患を問わず赤ちゃんからお年寄りまで、家族まるごと出来る限りなんでも対応しますという科目です。
たとえばオランダでは医者の2人に1人は家庭医で、地域何千人に家庭医がいると決められている国も少なくありません。
私自身の診療範囲は、
- 内科
- 糖尿病内科
- 小児科
- 皮膚科
と本当に幅広く診ていますし、睡眠や心の問題、その他健康問題などできるだけ多く初期対応できるスキルを養ってきたつもりではあります。
もちろん診療所で患者さんを診ていると、特殊な病気、珍しい病気もありますし、診断がつかない病気もあります。
そういった場合は大きい病院に紹介状を書いて診ていただけるよう、間に入ってコーディネートするというのも家庭医の大事な力です。
もし、当院で総合診療、プライマリ・ケアを学びたい方はこちらの募集記事をご覧ください。
週一回から勤務OK!現場で学べるプライマリーケア研修【若手医師対象 達成感とやりがいある開業医に】
若手医師でプライマリ・ケアをあまが台ファミリークリニックで勉強したい方、開業前研修をしたい方はLINE登録していただくと、質問に直接お答えします。
動画
開業するために必要な知識と考え方について、動画でも詳しく説明しています。ぜひご覧ください!
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