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プライマリ・ケア、総合診療外来で患者さんを安心させる2つの質問

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クリニックのスタッフたちの様子 コミュニケーション技術

プライマリ・ケア、総合診療外来で患者さんを安心させる2つの質問

皆さんこんにちは。
あまが台ファミリークリニック院長の細田です。

聴診器をあてる医者のイラスト

私は家庭医療・総合診療を専門に、20年以上のキャリアを積んできました。

初期研修医の時から週1回はクリニックの外来や訪問診療をやってきました。

このブログは患者さんから医療従事者までいろいろな立場の方が見てくださっていると思いますが、患者さんの立場で言うと

  • 言いたい事を伝えてちゃんと自分が知りたい事が知れた
  • 安心できた

というのが満足の指標になると思います。

クリニックのスタッフたちの様子

私たち医療従事者側からすると、

  • 患者さんの不安を引き出してあげること
  • 解決したい疑問に応えられること
  • その上で安心してもらえるか
  • 笑顔になってもらえるのか

というのがすごく大事なことだと思います。

 

患者中心の医療について

私が医者を目指していた時代に、すごく大切なテーマだと感じていたことがあります。それはコミュニケーションです。

カウンセリングのイラスト

医学の知識や技術というのは日進月歩で進んでいき、私たちがそれに追いついていかなければならないというのは当然のことですが、それとはまた別に、

患者さんとのコミュニケーションをどういう風に取っていったらいいのか?

というのが大きな課題でした。

医療従事者たちのイラスト

「北海道家庭医療センター」というところで5年生の時にインターン、エクスターンシップというものがあって、仲間と一緒に寝泊まりしながら外来や病院の見学をしたのですが、その時に驚いたのが

患者中心の医療

と言ってカナダのウェスタンオンタリオ大学で研究された方法です。

タブレットを触る医師のイラスト

それは、患者さんの不安や本当の受診理由を引き出して問題解決までもっていくという1つの考え方の枠組みです。

すべてをお話しようとすると教科書1冊分の情報量をお伝えしなければならなくなってしまいますので、今回は私自身が具体的に患者さんの不安や悩みを引き出すためにしている質問2つをご紹介します。

患者さんを安心させる方法①不安を聞きだす

どんな患者さんも不安な気持ちで来院されているので、安心して帰りたいという気持ちでいます。
そのため「今日は不安なことはありますか?」と具体的に言語化して聞いてあげるというのが大切です。

説明をする医師のイラスト

たとえば頭痛で来院された患者さんの場合

「そんなに不安なことはありませんが、いつもの偏頭痛なのでお薬をいただきたいです」

というケースもありますし、

頭痛のイラスト

「実は祖父が最近くも膜下出血で倒れて後遺症で苦しんでいて、自分も頭痛がしているので、病気が隠れていないか心配です」

という場合は、CTを撮ってほしいという希望が背景に隠れているかもしれません。

患者さんを安心させる方法②希望を引きだす

患者さんの中には遠慮しがちな方や、緊張してしまって言葉が出てこない方もいらっしゃいます。

もちろん希望を全て聞けるわけではありませんが「実はCTを撮って欲しい」「こういう検査をして欲しくて来ました」など具体的な要望を引き出してあげましょう。

困っている人のイラスト

希望を言えないまま帰って、それを伝えるためにまた来院されるかもしれません。その場で解決してあげるのはお互いにとっていいことだと思います。

例えば私は「今日はこういう検査や治療を提案しようと思っていますが、何かご希望ありますか?」と聞くようにしています。

診察室のイラスト

外来という限られた時間の中で、効果的に医師と患者の関係を築いたり、患者さんの満足度をあげたり、問題を解決するためにはすごく大切な質問だと思っています。

まとめ

今回は患者さんの満足度を高めるために聞いておきたい2つのテーマ「不安を聞きだす・希望を引きだす」ということを解説させていただきました。

このブログをご覧いただいている方にとって、今回の情報が少しでもお役に立てればうれしいです。

私自身、プライマリ・ケア専門医を志して今年で22年目になります。当院で総合診療、プライマリ・ケアを学びたい方はこちらの募集記事をご覧ください。

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