風疹
風疹のポイント
麻疹と比較すると感染したお子さん自体は元気なことが多いです。軽症のことが多いですので皮膚科を直接受診するケースも多い印象があります。昔から風疹は「三日はしか」と呼ばれているように、麻疹に比べて症状が軽く普通は軽症でそのまま治ります。肺炎や脳炎などの重症化は3000人から5000人に1人と極めてまれです。治療薬はないため安静のみでよくなります。保育園、幼稚園、学校は、発熱と発疹が消失するまで不可能です。
どんな症状なのですか?
特徴的なのは、パラパラとした非常に小さな淡い赤い発疹が全身に出現することと、発疹とほぼ同時に口の中に赤い点状紫斑が出現します。これは、風疹患者さんの約半分に見られますので、診断に役立ちます。
風疹と区別する病気には何がありますか?
発熱、赤い発疹と、耳の後ろのリンパ節主張が揃えば風疹と診断できます。しかしながら軽度の麻疹の場合、症状では区別がないことがありますので、IgM抗体などの病原体検査が必要になる場合があります。
治療は何ですか?
特に必要はありません。麻疹と同様、お薬はありません。肺炎や脳炎などの重大な合併症はまれです。
予防接種ガイドライン
麻疹も風疹も感染すると場合によっては重大な問題を引き起こします。そのため予防接種は現在では麻疹とセットになり、1歳時と、小学校入学前の幼児の2回摂取となっています。なお、妊産婦への予防接種は、生ワクチンのため、絶対だめです。
先天性風疹症候群について
妊娠5ヶ月以内の妊産婦に風疹が感染すると、先天性風疹症候群となる可能性がありますので、予防接種のさらなる普及が必須となっています。