院長ブログ

こんな腹痛に要注意!危険な6つの兆候

皆さんこんにちは。
あまが台ファミリークリニック院長の細田です。

腹痛でお腹を押さえる男性のイラスト

今回のテーマは「こんな腹痛に要注意!危険な6つの兆候」です。

外来の患者さんから、

お腹が痛い

という相談を受けることがよくあります。

腹痛は、状態によっては

  • 大きな病院で精密検査を受けるべき
  • 手術の必要がある
  • 死に直結するような重症な病気が隠れている

こんな可能性があります。

ぜひこのブログを参考にして、迷ったら早めの診察を心掛けましょう。

腹痛の原因(急性胃腸炎)

腹痛の原因で一般的に多いものは「ウイルス性の急性胃腸炎」です。
典型的な症状は、

  • 発熱
  • 腹痛
  • 嘔吐
  • 下痢

です。

下痢をする女性のイラスト

ウイルス性の急性胃腸炎の場合、1日に5~6回以上、お水のような便が出ます。

もしトイレに複数回行った方でも、便が出なかった場合は下痢ではありません。

もし1度だけお水のような便が出たとしても、私の診断では急性胃腸炎と決めつけないようにしています。

それは、その症状の裏側に重い病気が隠れている可能性があるかもしれないからです。

腹痛の原因(慢性の過敏性腸症候群)

腹痛が1ヶ月以上、もっと長い方は半年以上続いている方。
こういった症状を過敏性腸症候群と言ったりします。

過敏性腸症候群の原因は、

  • ストレス
  • 生活リズムの変化
  • 職場の部署の変化
  • 日勤から夜勤になった など

こういったものがあげられます。

ストレスを抱えている男性のイラスト

具体的な症状としては、

  • 下痢と便秘を繰り返す
  • 色々検査をしても原因がわからない

こういった場合に、過敏性腸症候群の診断をすることがあります。

お腹と脳は直結しています。

旅行先で腹痛に襲われた男性のイラスト

例えば、旅行に行った時に便が出なくなってしまうという経験をしたことはありませんか?

また、人によっては下痢になってしまったり、便秘になってしまう方もいらっしゃいます。

これは、環境や生活リズムが変わったことによってお腹が敏感に反応したことで引き起こされています。

腹痛の危険な兆候1:痛みがどんどん悪化している

激しい腹痛に襲われた人のイラスト

最初は軽い痛みだったのに、どんどん痛みが悪化する場合は何か重い症状の可能性があります。

腹痛の危険な兆候2:10点中8、9、10の痛み

痛みを10点満点で表したとき、8~10点の痛みがある場合は危険です。

具体的には、ご自身では想像もつかないほどの、生まれてこれまで過ごしてきた中で最も痛いというのを10点として、8点以上だった場合。

その腹痛の裏にはかなり重い病気が隠れているということがあります。

救急車に乗せられる人のイラスト

例えば

  • 虫垂炎
  • 胆嚢炎
  • 胆石症
  • 尿管結石

こんな可能性がありますので、大きな病院での精密検査を考えます。

腹痛の危険な兆候3:突然痛くなった

突然の腹痛と言うとあいまいな表現ですが、もっと具体的には

痛くなった時に何をしていたかが明確に言える場合

というのは、危険なケースが多いです。

例えば

  • テレビでとある力士が優勝を決めた瞬間に痛くなった

血管が破裂したイラスト

こんな場合は、

  • 血管が詰まった
  • 血管が破れた
  • 石が詰まった

など、非常に激しい痛みの原因が隠れていることがあります。

腹痛の危険な兆候4:水分も取れない

コップに入った水

例えば胃腸炎の場合、多少食べれなくても水分は取れるということはありますが、
水分が取れないという場合は重い病気が隠されている場合があります。

腹痛の危険な兆候5:意識が悪い

腹痛というのは、全身の代謝的な病気でなる場合もあります。

例えば単純に脱水症でお腹が痛くなったり、糖尿病でも重症な高血糖の場合は意識が悪くなってしまいます。

意識がない人に呼びかけをするイラスト

この他に、例えばご家族と接した時に

  • 目が合わない
  • 話しかけても反応が悪い

こういった場合は要注意です。早めに受診するようにしてください。

腹痛の危険な兆候6:強い痛みが6時間以上続く

腹痛で倒れる男性のイラスト

急な腹痛だったり徐々に痛くなったりと、人によって症状は様々ですが、強い腹痛が長時間続くのは重い病気が隠れているケースが多くあります。

動画

「こんな腹痛に要注意!危険な6つの兆候」について、動画でもくわしく説明しています。ぜひご覧ください!

この記事の監修者
細田 俊樹
  • 医療法人社団緑晴会 あまが台ファミリークリニック 理事長
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医

年間15,000人以上の患者さんを診察している総合診療専門医。
総合診療という専門分野を生かし、内科、皮膚科、小児科、生活習慣病まで様々な病気や疾患に対応している。
YouTubeでよくある病気や患者さんの疑問に対して解説している

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