院長ブログ

糖尿病リスク爆増飲料!皆、一度は飲んでる危険な◯◯とは!?

皆さんこんにちは。
あまが台ファミリークリニック院長の細田です。

今回のテーマは「糖尿病 飲んではいけない飲み物」についてです。

飲んではいけない飲み物は「フルーツジュース」

フルーツジュースや野菜ジュースのパッケージに「濃縮還元100%ジュース」と記載があると、自然の恵みがそのまま体に入ってくるような感覚になる方が多いと思います。
確かにコーラやサイダー等の炭酸飲料と比較すると、微量ですがビタミン、ミネラルなども多少入っています。

でも実際に研究データを見ると、フルーツジュースを飲み続けることによって糖尿病の発症リスクが上がることがわかります。

2013年に、医学界の一流雑誌である「British medical journal」で
こんな研究結果が発表されました。

▼糖尿病の発症率を調べる実験

  • 期間 1984年~2008年(24年間)
  • 参加人数 18万7382人
  • 糖尿病発症人数 12198人(発症率:6.5%)

▽参加者がどのくらいジュースを飲んでいるのか、発症との因果関係

  • 1日1本以上のフルーツジュースを摂取している人は2型糖尿病の発症リスクが21%上がる
    ※つまりフルーツジュースは血糖値を上げる

▽参加者がどのくらい果物を食べているのか、発症との因果関係

  • ブルーベリーやブドウ、リンゴを週に2皿以上食べている人は
    (月に1皿以下の人に比べて)2型糖尿病のリスクが23%低減

▽果物ごとの糖尿病リスク低減率

  • ブルーベリー 26%減
  • ブドウ 12%減
  • レーズン 12%減
  • プルーン 11%減
  • リンゴ 7%減
  • 梨 7%減
  • バナナ 5%減
  • グレープルーツ 5%減
  • イチゴ 3%増
  • マスクメロン 10%増


ブルーベリーやリンゴ、梨、ブドウあたりは糖尿病のリスク低減によさそうという結果が出ました。

採取した地域や品種で違うと思いますので、一概にイチゴとマスクメロンがダメということを言いたいわけではありません。
マスクメロンは10%ほどリスクを上げてしまったという結果も出ているので、1日に丸ごと1個食べるなど、たくさん食べすぎないようにしていただければと思います。


コーヒーの動画でも言いましたが、いいからといってそれに飛びついて、ものすごい量を食べてしまうのは体によくないです。

よく、テレビ番組で体にいいものが紹介されると、同じ食材ばかり摂ってかえって具合が悪くなってしまう方を何人も見てきました。
テレビでココアが糖尿病にいいと紹介された時に、ココアをたくさん飲んで糖尿病になってしまった方も見たことがあります。

ですから、食事は全体のバランスが大切ということを忘れないでください。
その辺りについてはこんな動画も参考にしてみてほしいと思います。


野菜や果物が身体に良い理由


野菜や果物が身体に良い、つまり食物繊維が身体に良いということは、数多くの研究結果が出ています。
脳卒中、心筋梗塞、糖尿病、肥満のリスクを下げるという結果が出ています。

食物繊維は1日に25g以上摂った方が良いと言われています。
実際には日本人の平均摂取量が15g前後と推測されていますので、私たちの食生活で食物繊維はすごく足りていない状態です。


こちらの動画でも食物繊維について詳しく話しているのですが、炭水化物というのは、糖質と食物繊維の2つからできています。

そこにビタミンやミネラルなど、様々な栄養素が入っているのですが、フルーツジュースや野菜ジュースはその中でも食物繊維を削ぎ落してしまっているので、シンプルな言い方をすると砂糖ジュースみたいなものです。
ですからフルーツジュースを飲むと血糖値が急上昇します。

「フリースタイルリブレ」と言って、腕の後ろ側にセンサーをつけて血糖値を24時間モニタリング測定できるっていう機械がネット通販で買えます。
アスリートの方で測定している方もいらっしゃるようです。

そういった機械で調べると、果物が入ってない野菜ジュースでも食後1時間で血糖値が140以上上昇したりします。
食後1時間で140以上上昇するというのは、それが長い状態続いた場合、糖尿病、心臓血管系のリスクを上げるという研究結果も出ています。


野菜ジュースに関しては大規模なしっかりとした医学的根拠になる研究データというのは少ないです。

ただ、フルーツジュースが糖尿病によくないという研究結果から考えられることとしては、加工してしまって液体にすることで、果物本来の持っている良さがかなり失われてしまうため、血糖値をあげるというところが主たる目的になってしまっているということです。
それは体にとっては良くないということを覚えておくといいと思います。

医学雑誌「Brtish medical journal」で発表された研究では、
こんな結果が出ています。

▼野菜・果物を摂取したことによる死亡率の変化

  • 対象人数 83万3234人
  • 死亡者数 5万6000人程度
  • 毎日1食摂取した場合の原因によらない全死亡率 果物6%、野菜5%減
    (バナナなら半分、リンゴなら半分、野菜なら小皿1皿)

ちなみに1日の野菜の摂取量が1日5皿程度になると、それ以上野菜を食べても全死亡率というのは変わりませんでした。
食べたら食べただけいいってわけではないということを覚えておくといいと思います。


だいたい目安としては380~400gぐらいがオススメです。
よく患者さんに言うのは、例えば生野菜だったら両手のひら分くらいを、温野菜だったら片手分ぐらいは食事の前に食べるといいですよ、という話をします。

そうすることで血糖の上昇が緩やかになるので、ダイエット効果や、糖尿病、肥満の予防効果がありますよということをよくお話ししています。

バランスのよい食生活は、様々な病気予防につながります。
例えば全粒穀物、果物、野菜、海藻、きのこ、魚、お肉。
ω3脂肪酸が入った青魚。
油であればオリーブ油、えごま油、あまに油。
そういったものをバランスよく体の中に取り入れていきましょう。

医師オススメのデザート


オススメのデザートはブルーベリーです。
強力な抗酸化物質アントシアニンが入っています。

私自身は最近ブルーベリーを買ってきて、
すぐに食べきれなかったりするので冷凍庫に入れて冷やしておきます。
お風呂の前に冷凍庫から出しておいて、お風呂を出てから食べます。

凄く美味しいし、糖尿病のリスクも下げるというエビデンスもあるし、抗酸化物質も入っています。

今回のまとめ

1:糖尿病予防のために飲んではいけない飲み物はフルーツジュース

2:体にいいと聞いたものを食べすぎるとかえって体に悪い

3:バランスの良い食生活で、様々な病気の予防をしましょう

動画

「糖尿病リスク爆増飲料!皆、一度は飲んでる危険な◯◯とは!?」について、動画でも詳しく説明していますので、ぜひご覧ください!

この記事の監修者
細田 俊樹
  • 医療法人社団緑晴会 あまが台ファミリークリニック 理事長
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医

年間15,000人以上の患者さんを診察している総合診療専門医。
総合診療という専門分野を生かし、内科、皮膚科、小児科、生活習慣病まで様々な病気や疾患に対応している。
YouTubeでよくある病気や患者さんの疑問に対して解説している

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