- アトピー性皮膚炎でステロイドやモイゼルトなど様々な軟膏を使ってみたけれど治らない
- 皮膚が像の皮のように硬く、夜はかゆくて眠れない。
- 友人が新しいアトピー性皮膚炎治療薬を使って改善したと聞いたので、近くの病院で治療出来るところを知りたい
皆さん こんにちは。あまが台ファミリークリニック院長の細田です。
当院では、2023年から外来でも使用できるようになったデュピクセントについて説明するページです。上記のように、アトピー性皮膚炎で悩んでいる方の疑問不安に少しでも役立ていただければ嬉しいです。
目次 [表示]
【 デュピクセント ( デュピルマブ )】注射 生物学的製剤【 アトピー性皮膚炎 気管支喘息 治療薬】
デュピクセント(デュピルマブ)の効果
デュピクセントはアトピー性皮膚炎のかゆみの原因をブロックする注射薬です。
従来の治療で効果が得られなかった中等度以上のアトピー性皮膚炎の患者さんに対して、高い改善効果と安全性を示しており、これまでにない優れたアトピー性皮膚炎治療薬です。
アトピー性皮膚炎の特徴(簡単に解説)
アトピー性皮膚炎は、「かゆみが良くなったり悪くなったりを繰り返す、湿疹で強いかゆみを伴うのが特徴的な皮膚の病気」です。
写真1.下記は肘に炎症がありますが、アトピー性皮膚炎では、ドラインスキン(皮膚の表面を守る角質が薄い)があるため、首や顔、肘の内側、膝の裏にかゆみを繰り返すことが多いです。
写真2.下記は首がかゆいために、何度も掻いてしまって、皮膚が硬くなっています。
アトピー性皮膚炎といえば、乳幼児に多いと思われていますが、最近は20代以上の成人患者さんが増加傾向です。
アトピー性皮膚炎の特徴として
症状が軽くなったり重くなったりを繰り返し
乳幼児では2ヶ月以上、それ以外では6か月以上症状が続くことが多い
また強いかゆみのために、何度も掻いていると、皮膚が硬くなり、盛り上がる
以上のような症状が現れます。
デュピクセントがなぜアトピー性皮膚炎に効果があるのか?
アトピー性皮膚炎のかゆみや湿疹、赤みの原因になっている「IL-4」と「IL-13」というタンパク質の働きを直接抑えることで、皮膚の炎症反応を抑制する新しいタイプのお薬です。
炎症反応を抑えることによって、かゆみなどの症状や、皮疹などの皮膚症状を改善します。
デュピクセントは、治療が可能な条件や注意すべき点がありますので、以下をご確認の上、ご相談ください。
デュピクセント(デュピルマブ)の適応となる病名
アトピー性皮膚炎の方
- 成人
- 生後6か月以上の小児
- ステロイド外用薬、プロトピック軟膏、コレクチム軟膏、モイゼルト軟膏などの抗炎症薬を一定期間使っても改善しない方
※なお、デュピクセントを投与中も原則として外用薬は継続が必要です。
※デュピクセント(デュピルマブ)は皮膚科を標榜するクリニックでも取扱いがない場合もありますので、事前に電話で確認が必要です。当院では、常に在庫があります。
気管支喘息の方
- 成人および12歳以上の小児には、デュピクセントの適応です。
鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎
- 成人
結節性痒疹の方
- 成人
- ステロイド外用剤などによる治療をしても、痒疹結節を主体とする発疹が多発して、複数の部位に及ぶ患者
特発性の慢性蕁麻疹の方
- 成人
- 12歳以上の小児
- 抗ヒスタミン薬を一定期間投与しても十分な効果が得られない方
デュピクセントの小児適応について
デュピクセントは2023年9月25日、生後6ヵ月以上の小児のアトピー性皮膚炎の適応が承認されました。
日本で初めて生後6ヶ月から全年齢のアトピー性皮膚炎に適応を有する生物学的製剤となります。
当院では治験を通してお子さまへの投与を多数経験しております。
当院でのデュピクセントの導入(開始)について説明
はじめて開始される患者さん
デュピクセントに関しては、0475-36-7011でご相談に対応しています。
適応があるのか?をはじめ、副作用や、通院スケジュール、自己注射など、不安や心配な点があれば質問してください。
- デュピクセントが適応となる患者さんは?
「私の場合は、デュピクセントの注射の対象になるのか?」というご相談をお受けする機会も増えてきました。
ただし、デュピクセントが適応(治療の対象)の判定が必要です。
具体的には、全身の皮膚症状スコアの算出が必要なため、一度受診いただく必要があります。
他院にて、すでに導入されている方
すでに他院で導入済みの方にもご対応可能です。自己注射をされている方であれば初診時でもデュピクセントの処方が可能です。
デュピクセント導入時の医師の皮膚症状の評価をお持ちいただくとスムーズです。
実際の治療の流れ
デュピクセントが適応となる患者さんは、来院のご予約をwebまたは、電話でお取りし、注射が開始となります。
※冷蔵した薬剤を30~45分以上かけて常温に戻す必要があるため、必ず予約が必要です。
デュピクセントの用法用量は、適応疾患・年齢・体重によって異なります。
成人(15歳以上)
投与開始日1回目のみ、2本を皮下注射します。
その後2回目からは当面2週間に1回、1本を皮下注射します。
継続して治療を行う場合、ご希望によりご来院、ご自宅での自己注射をお選びいただけます。
小児(生後6ヶ月以上15歳未満
60kg以上の場合
投与開始日1回目のみ、2本を皮下注射します。
その後2回目からは当面2週間に1回、1本を皮下注射します。
継続して治療を行う場合、ご希望によりご来院、ご自宅での自己注射をお選びいただけます。
30kg~60kgの場合
投与開始日1回目のみ、2本を皮下注射します。
その後2回目からは当面2週間に1回、1本を皮下注射します。
継続して治療を行う場合、ご希望によりご来院、ご自宅での自己注射をお選びいただけます。
15kg~30kg未満
投与開始日1本を皮下注射します。その後当面4週間に1本を皮下注射します。投与量は変わりません。
継続して治療を行う場合、ご希望によりご来院、ご自宅での自己注射をお選びいただけます。
5kg~15kgの場合
投与開始日1本を皮下注射します。その後当面4週間に1本を皮下注射します。投与量は変わりません。
継続して治療を行う場合、ご希望によりご来院、ご自宅での自己注射をお選びいただけます。
自己注射について
デュピクセント(デュピルマブ)は自己注射が認められていますので、指導を受けた患者さまはご自身での注射が可能となります。
自己注射のメリットは以下の通りです。
- 通院にともなう時間的な制約や負担を軽減できること
- 高額療養費制度で自己負担額を減額できること(※所得によります)
自己注射にするか、院内注射にするか患者さまとご相談しながら決めています。
詳細なご説明をすると大半の方がメリットが大きいと判断され、自己注射を選択されています。
当院では自己注射の方には1回につき最長3か月分(6本)の処方が可能です。
それによって、後述する医療費助成制度を利用すると自己負担額を抑えることができます。
なおご希望の方は院内での注射の継続も可能です。注射器は2種類取り扱いがあり、当院ではほぼペン型デバイスに切り替わりましたが、ご希望の方は従来のシリンジを選択いただくことも可能です。
患者さまが治療を選択する上で心配事となる自己注射について、当院の取り組みをご紹介いたします。どのような思いで自己注射の指導にのぞんでいるかをご覧ください。
デュピクセントの副作用について
デュピクセントは副作用が少なく安全にお使いいただける薬剤です。重篤な副作用報告はほぼありませんが、以下のような副反応が現れる可能性がございます。万が一副作用が現れた場合は、速やかに担当の医師へご連絡ください。
予想される主な副作用
注射をした後に、接種部位(おなか、腕、太ももなど)に痛みを生じる、かゆくなるなど
比較的多くみられる副作用として結膜炎が出ることがありますので、必要に応じて眼科の受診をお願いしております。また顔の赤みが残ることがあります。
デュピクセントにより「太る」ことがあるかご質問をいただくことがありますが、これまでのところ報告は出ていません。
起こる可能性は低いものの、注意が必要な副作用
めまい、ふらつき、立ちくらみ
手足のしびれ
嘔吐
発疹
むくみ
発熱、息切れ腹痛
呼吸時の「ゼーゼー」という音、呼吸困難
これらの症状は起こる確率は低いですが、「アナフィラキシー反応による症状」もしくは「好酸球数の増加による症状」と言われており、注意が必要な症状です。お気付きの際は速やかに担当の医師へご相談ください。
デュピクセントについてよくある質問と回答
デュピクセントはどのくらい続ける必要がありますか?
現時点では、いつまでデュピクセントを続けるべきかについて明確な指標はありません。
基本的に、炎症とそう痒がおさまり、改善が実感できるまでは継続します。
6ヶ月を目安として、よい状態が維持できるようならデュピクセントの投与を中止できるか患者さんと相談して決定します。
ここで注意が必要なのは、デュピクセントを中止した後も外用剤は継続する必要があります。(急に止めるとリバウンドで悪化するからです。)
デュピクセントは中止後に外用のみで皮疹がコントロールできなくなったときには、デュピクセントを再開することも可能です。
何回くらい治療すれば、効果が実感できますか?
1回の注射後に、約2週間で効果が認められることが多いです。
3ヶ月経過したときには、ほとんどの患者さんが、皮膚のかゆみ、赤みの明らかな改善が認められます。
治療は受診した当日に受けられますか?
受診した当日には、初診の方ならこれまでの治療期間や治療内容を伺い、皮疹の程度をスコア化しなければなりません。
また、薬剤は冷蔵庫から出した後に室温で45分以上置いておく必要があるため、初診時にすぐに注射はできません。次の受診時からの投与とさせていただきます。
その上で適応と判断されれば、投与することになります。
当院のご案内
電話番号 0475-36-7011
なにか不明な点、疑問点などありましたら、スタッフまで気軽にご相談ください。
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