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意外と知らない?! ロキソニン と カロナール の違い【 効果と副作用、飲み方まで 医師解説! 】

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意外と知らない?! ロキソニン と カロナール の違い【 効果と副作用・飲み方まで 医師解説! 】

今回は、ロキソニンとカロナールの違いについてです。

  • ロキソニンとカロナールの副作用は?
  • 併用はできる?
  • 飲んではいけない場合は?
  • 市販薬と病院の薬の違いは?
  • 効かない場合はどうしたらいい?

このようなお悩みについて解説していきます。

2つ薬の特徴を理解することで、熱が出た時や痛みに対しての対応の参考になれば嬉しいです。

ロキソニンとカロナールはなぜ効く?

まず、2つの薬が効くメカニズムについてお話しします。

このメカニズムが分かれば長所や短所そしてどんな時に薬を使ってはいけないのか、
また使うべきなのか理解しやすくなると思います。

ロキソニンが効くメカニズム

ロキソニンの効くメカニズムから説明していきます。

まず、ロキソニンは大きなカテゴリーとして
非ステロイド系抗炎症薬NSAIDs(エヌセイズ)という薬の1つになります。


このNSAIDsに属するお薬は、
ロキソニンだけでなくイブプロフェンやジクロフェナクなど様々な種類があります。

ロキソニンがどう作用しているのか実際のメカニズムですが、
例えば私たちが体を強くぶつけて筋肉が炎症を起こしたとしましょう。

筋肉の細胞レベルでは、細胞膜というところにあるリン脂質という物質が、
ホスホリパーゼという酵素によってアラキドン酸というものに分解されます。

 

 

このアラキドン酸が、さらにシクロオキシゲナーゼという酵素によって、
プロスタグランジンという物質をつくります。

このプロスタグランジンができることで炎症を起こした部分の血管が広がります。

そしてばい菌をやっつけるために免疫細胞が集まります。
その結果腫れたり熱を持ったり、触ると痛かったり、いわゆる炎症反応が起きる訳です。

 

プロスタグランジンは、脳に働きかけて体温を上げる役割があります。
このように、組織が壊れたところを戻すために、
防御反応としてプロスタグランジンは一役買っています。

そして本題ですが、
シクロオキシゲナーゼという酵素にロキソニンが作用することで、
プロスタグランジンができるのを邪魔します。

 

ロキソニンがこのように作用することで、痛みを感じにくくしたり炎症を鎮めたり、
脳に働きかけて熱を下げるわけです。

ロキソニンってすごいですね!
炎症をそのものを抑えてくれるんですね!

そうなんです!でも注意してほしいのが、副作用です。

ロキソニンの副作用

『くすりはリスク』と医者の間ではよく言われるのですが、
ロキソニンにはどのような副作用があるんでしょうか?


血管を広げ炎症を起こすプロスタグランジンの産生を抑制
することで、
なにが起こるでしょうか?
ちょっと考えてみてください。

血管を広げるのを妨げるということは、つまり血管が収縮するということです。

例えば腎臓に働きかけると、腎臓の血管が収縮して、
腎臓の機能が落ちてしまうことがあります。

また、胃の血管が収縮してしまうと、痛みを感じやすくなり、
胃炎や、ひどいと胃潰瘍になってしまうこともあります。

ですので私は、腎機能が悪い方や胃潰瘍や胃炎がある方に、
ロキソニンはなるべく処方したくありません。

ロキソニンは「切れが良い薬」と、私たち医者の間ではよく言うんですね。
確かに、すぐに効果を発揮するというのは、メリットの1つだと思います。

しかし一方で、ロキソニンの服用は血管を狭くし、
腎機能障害や胃潰瘍になる副作用の可能性もあることを、ぜひ覚えていただきたいです。

腎機能障害や胃潰瘍…怖いですね。

そうなんです。

他にも、あまり知られていない副作用があります。

ロキソニンで喘息!?

これは意外に知られていませんが、アスピリン喘息と言って
ロキソニンを飲むことで喘息発作が起きてしまう場合があるのをご存じでしょうか?

えっロキソニンで喘息!?とびっくりされた方もいるでしょう。

アスピリンというのは非ステロイド系抗炎症薬のひとつで、
ロキソニンと似た成分になります。

喘息発作というのは、簡単に言いますと夜咳で苦しくて起きてしまうことを指します。
喘息発作の5~10%はアスピリン喘息によるものというデータもあります。

びっくりですよね。

もしこの記事を読んでいる方で、
ロキソニンを飲んだ後、咳が出て苦しくなった経験がある方がいましたら、
アスピリン喘息の可能性がありますから、主治医に相談することをお勧めします。

 

アスピリン喘息、初めて聞きました!

そうですよね、あまり知られていない副作用です。

ここで私の担当した患者さんのエピソードをお話したいと思います。

 

湿布でも副作用の危険が

 

ロキソニンテープという、抗炎症作用のある湿布をご存じでしょうか?

この湿布を腰に貼って、すぐにひどい喘息発作を起こした方がいました。

実際に飲んではいないのに、
皮膚から吸収されただけでアスピリン喘息を起こしたのです。
湿布でも注意が必要な場合があるということですね。

 

湿布でも副作用!?

今までの話を聞いていたら、怖くてロキソニンを使えません。

不安になってしまいますよね。
でも飲み方を間違えなければ、安心して使えるお薬です。

ロキソニンの飲むべき場面は?

例えばですが、風邪をひいて熱が出たり、月に何度か偏頭痛がある、
などの場合に単発的にロキソニンを使うことで問題になることはほとんどないので安心してください。

ただし、慢性的な腰の痛みや膝の痛みなどで、
長期的に、ロキソニンを飲んでいる方がいます。

そのような方は知らない間に、
先ほど言った腎機能障害や胃潰瘍といった副作用が出る場合がありますから、
主治医とよく相談して痛みをどうコントロールするべきか話し合ったほうがいいと思います。

注意!ロキソニンを使ってはいけないケース

ロキソニンを服用できないケースがあります。それは妊婦さんと子供です。

妊娠の終わり頃にロキソニンを飲むと、
赤ちゃんの血管に異常が出てしまう可能性があります。
ですので絶対に飲んではいけません。

また、お子さんも、ロキソニンは使えません。
お子さんはロキソニンの副作用がでやすいです。

また、お子さんがインフルエンザにかかった時に、ロキソニンを使用すると
インフルエンザ脳症という怖い病気を発症する可能性もあります。

ですので、ロキソニンをお子さんに使うのは危険です。

今お話した、ロキソニンの使えない、妊婦さんやお子さん、アスピリン喘息の既往がある方は、これから解説するカロナールだと使えるので、便利だと思います。

カロナールの効くメカニズム

 

ではカロナールについて説明していきたいと思います。

実はカロナールがなぜ痛みを軽減したり熱を下げるのか
現代医学では、はっきりとはわかっていません。

このカロナールは、例えば先ほどの例で言いますと、
筋肉に炎症が起きて、その炎症を脳が感知する、この過程の中で、
連絡通路のどこかを遮断し、その結果痛みを脳が感じづらくしていると、
推測されています。

炎症そのものを鎮めるわけではありません。

ですので、生理痛や偏頭痛に悩んでいる方は、
効果が大きいロキソニンの処方を望むパターンが多い印象ですね。
ですがロキソニンは先ほど言ったような副作用に注意が必要です。

カロナールの効果と容量

カロナールはアセトアミノフェンという成分になります。

ロキソニンよりも、カロナールはやや効き目が劣るといわれがちですが、
意外に皆さん少ない量を使っていることが多いです。

 

例えば体重50キロの人は、一回に500㎎のカロナールを使うと効果が出るのですが、200㎎とか300㎎しか使っていない方もいたりします。

 

それなのに効果がなくて、ロキソニンを使ってしまうというのは、
ちょっともったいない話です。

えっ!?カロナール、いつも300㎎しか飲んでいませんでした・・・

そういうパターン、とても多いです。
更に容量について詳しく解説しますね。

カロナールは最大何㎎使える?

実はこのカロナール、最大1日4000mg使えます。

解熱剤としては合計1日1500㎎で十分下がることも多いのですが、
痛みが強い場合などは、1回1000㎎で1日3回合計3000㎎ぐらい使うと、痛みを効果的に抑えることができます。

実際、痛みが強い方に1000mg飲んでくださいとアドバイスすると、痛みがかなり楽になりました、と言ってくださる患者さんも多いです。

ですから、ロキソニンよりカロナールの方が効果が劣るとは一概に言い切れません。

私が薬を処方する際の注意点

先生、私は頭痛や腰痛などで
毎回とりあえずロキソニンを飲んでいるんですが、

それってどうなんでしょう?

その服用法は、ちょっと危険かもしれません。

もしお腹が痛い患者さんにロキソニンを使ったら?

痛み止めを処方する際、痛みの原因が何かを知るのが1番大切です。
ですから、診断をまず第1に考えます。

 

例えば、強い腹痛を訴えている患者さんが外来で来た場合。
腹痛の原因は本当に様々で、お腹の中は当然ですが外側から見えませんから、触診やレントゲン、超音波検査をして原因を探っていきます。

しかしすぐに原因が分かるとは限りません。
例えば、

みぞおちが痛いと訴えている方に、ロキソニンを使ったらどうなるでしょうか?

ちょっと考えてみてください。
もしその患者さんが胃潰瘍だったら、
ロキソニンを使うことで、胃潰瘍をさらに悪化させてしまうので、とても危険ですよね。

こういった場合に、カロナールは副作用も少ないので、使いやすいと思います。

 

先生、カロナールは誰でも使える安全なお薬ということですね!

確かに多くの人が安心して使えるお薬ですが、

注意が必要な方もいます。

カロナールの副作用

どんな薬にも副作用はあります。
このカロナールは肝臓で解毒されるので、
4000mg以上を飲み続けた場合に、肝機能障害が出ることもあるのです。

ですから、もともと肝臓の機能が悪い方や、肝硬変などがある方は注意して
使う必要があります。

薬を上手に使おう

最近はまた、コロナウイルスが流行っていたりしますから、熱の症状で悩む方も多いと思います。


熱はウイルスに対して、体が頑張っている証拠ですから、
ある程度元気で水分もとれていて、食事もとれているのであれば、無理に使う必要はないです。

しかし熱があることで、食事がとれなかったり、眠れない方は、解熱鎮痛剤を使うことでゆっくり休むことができますから、
水分や食事が取れて、結果回復を早めることにつながります。

カロナールが効かない場合はロキソニンを使い、熱を下げて回復に努めるのはいい事だと思います。

やみくもに薬を飲むのではなく、メリットデメリットを把握した上で、
上手に活用することが大事です。

先生、2つの薬についてはよく分かりましたが、

なるべく病院に行きたくないんです。

市販薬と病院で処方される薬とではなにが違うのですか?

それはよく聞かれる質問です。解説しますね。

市販薬との違い

病院で処方される薬と、市販薬は、実はほとんど効果は変わりません。

私たちが処方するロキソニンやカロナールと、
市販で売っているロキソニン、カロナールの容量、効果はほぼ一緒です。

市販薬の代表例でいうと、ロキソニンSや、ロキソプロフェン、
タイレノール、ノーシンなど。みなさんもよく目にするのではないでしょうか?

このような市販薬を薬局で購入しておいて、いざというときのために常備するのは
賢い選択です。

しかし以前、担当した患者さんで、用法用量を守らずたくさん飲んでしまい
胃潰瘍が起きてしまったという方がいました。
ですので市販薬を使用する場合、用法用量、添付文書をよく読んでお使いください。

2つの薬、両方試してみたけれど、効果がない場合は
どうしたらいいですか?

効き目がでないと辛いですよね。
そんなときの対処法を説明します。

ロキソニンとカロナールが効かない場合

2つの薬が効かない場合の対応策は3つあると思います。

1.痛みの原因を把握してから対応する

 

自己判断で飲み続けるのではなく、医療機関を受診して痛みの原因を知ることが大切です。

原因によっては、ロキソニンやカロナールが
効かない場合もあるかもしれません。

2.カロナールとロキソニンを併用

 

これも意外に知られていないんですが、
2つを同時に飲むことでさらに痛みを軽減できることは多いです。

同時に使うことで、重大な副作用が出るという報告もありません。

バファリンプレミアムなどの市販薬には
カロナールとロキソニン両方が含まれているものもあります。

 

3.カロナールとロキソニン以外の薬を使う

 

痛み止めはたくさん種類があります。
他の痛み止めを試してみると、効果が出ることもあります。

薬が効かず、迷って悩んでいるぐらいであれば、
早めに主治医の先生に相談してみましょう。

まとめ

今回はロキソニンとカロナールの違いについて、
効くメカニズムや効果、副作用、容量、飲む際の注意点など、解説しました。

簡単にまとめると、

・効果がやや強いのがロキソニン
・多くの人が安全に使いやすいのがカロナール

こんな感じで覚えておくと便利だと思います。

誰でも熱や痛みに悩むことがあると思いますから、
今回のブログが、ロキソニンとカロナールを使用する際の参考になれば嬉しいです。

 動画

「意外と知らない?! ロキソニン と カロナール の違い【 効果と副作用、飲み方まで 医師解説! 】」について、動画でも詳しく説明しています。ぜひご覧ください!

 

 

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