何度もダイエットに挑戦したけれどリバウンドを繰り返してしまう
あるいは食事制限や運動だけではどうしても体重が落ちない。

そんな悩みを抱えながらも「薬を使うのは少し怖い」「本当に効果があるのか不安」と感じていませんか。
最新の医療では、こうした悩みに対して、科学的根拠(エビデンス)に基づいた新しい選択肢が登場しています。

皆さん、こんにちは。あまが台ファミリークリニック院長の細田です。
私は医師歴25年の家庭医療専門医として、地域医療の最前線で多くの患者さんの健康をサポートしてきました。
特に日本肥満学会に所属し、現在は月間40名以上の肥満治療の診療に携わっています。
今回は、2025年に世界的な医学誌で発表された、日本人を対象とした最新の臨床試験データをもとに、今注目されている肥満治療薬についてお話しします。
目次
日本人向け臨床試験「SURMOUNT-J試験」が証明した劇的な効果
肥満治療薬ゼップバウンド(一般名:チルゼパチド)の信頼性を支える最も重要なデータが「SURMOUNT-J試験」です(※1)。
この試験は、日本の肥満症患者さんを対象に行われた「国内第3相多施設共同無作為化プラセボ対照二重盲検試験」という、医学的に最も信頼性が高い手法で実施されました。
1. 1年半で平均22%以上の体重減少
この試験では、週1回の注射を72週間(約1年半)継続した結果、驚くべきデータが得られました。
食事療法や運動療法を併行しながら薬を服用したグループでは、以下のような結果となっています。
- チルゼパチド15mg群:平均22.7%の体重減少
- チルゼパチド10mg群:平均17.8%の体重減少
- 偽薬(プラセボ)群:平均1.7%の体重減少
特筆すべきは、15mgを継続した方の96.1%が「5%以上の減量」に成功している点です。
これは、従来の生活習慣の改善だけでは到達が難しかったレベルの減量を、多くの日本人が達成できる可能性を示しています。
2. 体重減少だけではない健康状態の改善
単に数字としての体重が減るだけではありません。
この試験では、肥満に関連する多くの健康障害についても有意な改善が認められました。
- 脂質異常症の改善
- 耐糖能異常(血糖値の問題)の改善
- 非アルコール性脂肪性肝疾患(脂肪肝)の改善
さらに、身体機能や心理的なスコアを含む「生活の質(QOL)」も大きく向上することが証明されています。体が軽くなることで活動的になり、心身ともに健康な状態を取り戻すことができるのです。
副作用やリスクへの不安に寄り添う
「それほど効果があるなら、副作用が強いのではないか」と心配される方もいらっしゃるでしょう。実際、試験中には胃腸関連の症状(便秘、吐き気、下痢など)が報告されています。
しかし、これらには明確な特徴と対策があります。
段階的な増量で体を慣らす
副作用は、特に薬を使い始める初期段階や、量を増やしたタイミングで現れやすい傾向があります。
当院ではこの試験結果と同様に、初回は2.5mgという少量から開始し、4週間ごとに少しずつ増量することで、体が薬に慣れる期間を十分に設けます。
維持量に達した後は副作用の頻度も低下することがデータで示されていますので、過度に恐れる必要はありません。
あまが台ファミリークリニックが大切にしていること
最新の薬は非常に強力な武器になりますが、私たちは「ただ薬を出すだけ」の治療は行いません。
試験でも行われたように、管理栄養士による食事のアドバイスや、無理のない運動の提案を組み合わせることが、健康的でリバウンドのない減量への近道だからです。

「医学的な根拠がある治療を受けたい」「自分一人では限界を感じている」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
千葉市や茂原市をはじめ、多くの地域から来院される皆さんの不安に寄り添い、二人三脚で理想の健康状態を目指していきます。
参考文献
※1:The Lancet Diabetes & Endocrinology (2025). “Tirzepatide for the treatment of obesity in Japanese patients: results from the SURMOUNT-J phase 3 trial.”
関連ブログ








