「耳たぶにしこりのようなものがあるけれど、このまま様子を見てよいのだろうか」
「だんだん大きくなってきた気がする」
「手術と聞くと怖いけれど、できれば入院せずに治したい」
このように、皮膚のしこりやできものについて不安を感じながらも、どこに相談すればよいか迷っている方は少なくありません。
今回は、当院で実際に外科専門医の今西医師が外来で日帰り手術を行った症例の経過写真をもとに、皮膚のできものの治療の流れをわかりやすく解説します。
写真掲載について
本記事で使用している写真は、患者さんご本人に掲載許可をいただいたうえで掲載しています。最後の切除後の写真は「抜糸当日」の写真です。そのため、まだ赤みや傷あとが残っていますが、手術直後から抜糸までの実際の経過を理解していただく目的で掲載しています。
目次
耳たぶのしこり・できものは、日帰り手術で対応できることがあります
皆さん、こんにちは。あまが台ファミリークリニック院長の細田です。
私は地域医療の最前線で25年、総合診療の専門医として、内科だけでなく小児科、皮膚科、生活習慣病まで幅広く診療しています。
当院では、院長である私が皮膚科全般の診察を行い、手術が必要と判断した場合には、外科専門医の今西医師と連携して、皮膚のできものに対する日帰り手術を行っています。
院長 細田俊樹
家庭医療専門医として、皮膚科全般の診察を行い、今西医師と連携して手術が必要かどうかを丁寧に判断します。

外科専門医 今西医師
外科専門医として皮膚のできものやしこりに対して、外来での日帰り手術を担当しています。

実際の経過写真:耳たぶのできものを日帰り手術で切除したケース
今回の写真は、耳たぶにできたしこりに対して、当院で日帰り手術を行った症例の経過です。
耳たぶや皮膚にできるしこりには、粉瘤、脂肪腫、母斑、良性腫瘍などさまざまな原因があります。見た目だけで判断できることもありますが、必要に応じてダーモスコピーやエコー、切除後の病理検査などを組み合わせて診断します。
このような症状がある方は、一度ご相談ください
- 皮膚のしこりが少しずつ大きくなっている
- 耳たぶ、顔、首、背中などにできものがある
- 押すと痛い、違和感がある
- 見た目が気になっている
- 悪いできものではないか不安がある
- 他院で様子を見ましょうと言われたが、気になっている
手術前:耳たぶにしこりがある状態
手術前の写真です。耳たぶの下の部分に、皮膚から盛り上がるようなしこりが見られます。
このようなできものは、痛みがなければ「そのうち治るかな」と思って様子を見てしまう方も多いです。
ただし、粉瘤などの場合、袋状の構造が皮膚の下に残っていると、自然に完全消失することは少なく、炎症を起こしたり、繰り返し腫れたりすることがあります。
粉瘤では、袋ごと切除することが再発予防の点で重要とされています。※1

手術直後から抜糸まで:傷の状態を確認しながら経過を見ます
次の写真は、切除後に縫合した状態です。耳たぶは目立ちやすい場所のため、できるだけ傷あとがきれいに治るように、皮膚の向きや緊張のかかり方を考えながら縫合します。
もちろん、手術である以上、傷あとが完全にゼロになるわけではありません。ここは患者さんにも事前にお伝えしておく大切なポイントです。
ただし、しこりが大きくなる前に対応することで、切開範囲を小さくできる可能性があります。
皮膚のできものは、大きくなってから切除すると、その分だけ傷も大きくなりやすいため、気になる段階で相談することが大切です。

抜糸当日:まだ赤みや傷あとは残ります
最後の写真は、抜糸当日の写真です。
ここで大切なのは、「抜糸の日=傷あとが完全に消える日」ではないということです。抜糸当日は、まだ赤みや硬さ、傷あとが残って見えることがあります。
患者さんからも、「まだ赤いですが大丈夫ですか?」と質問をいただくことがあります。
そのお気持ちはとても自然です。特に耳たぶや顔まわりは人から見える部位なので、少しの赤みでも気になります。
ただ、抜糸当日はあくまで治癒過程の途中です。多くの場合、赤みや硬さは時間とともに少しずつ落ち着いていきます。必要に応じて、テープ保護や紫外線対策など、傷あとをきれいに治すためのケアもお伝えします。

皮膚のしこりは、放置してよいものと相談した方がよいものがあります
皮膚のしこりやできものには、良性のものも多くあります。
一方で、見た目だけでは判断が難しいものや、まれに悪性の病気が隠れていることもあります。特に、急に大きくなってきた、出血する、色がまだら、形がいびつ、痛みがある、治らない傷のように見える場合には注意が必要です。

ホクロや色のついたできものについては、左右非対称、境界が不整、色むらがある、大きさが変化している、形や色が変わってきたといった変化がある場合、早めの診察が勧められます。※2
「でも、ただのホクロだったら受診して迷惑ではないですか?」
そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。
まったく迷惑ではありません。むしろ、患者さんご自身が不安に感じている時点で、受診する理由になります。診察して問題がなければ安心できますし、必要があれば早い段階で治療方針を立てることができます。
当院の日帰り手術の特徴
1. 皮膚科全般を診る院長と、外科専門医が連携します
当院では、皮膚のできものについて、まず診察で状態を確認します。
手術が必要か、経過観察でよいか、悪性を疑う所見がないかを確認したうえで、必要に応じて外科専門医の今西医師が日帰り手術を担当します。

皮膚のしこりは、単に「取る」だけではなく、診断、切除範囲、縫合、術後管理まで含めて考える必要があります。
2. 入院不要の日帰り手術に対応しています
粉瘤、脂肪腫、ホクロなどの皮膚のできものは、状態によっては外来での日帰り手術が可能です。
すべてのケースが当院で対応できるわけではありませんが、局所麻酔で切除可能と判断した場合には、入院せずに外来で治療を行うことができます。
脂肪腫についても、症状がある場合や見た目が気になる場合には、外科的切除が治療選択肢になります。※3
3. 必要に応じて病理検査を行います
切除した組織は、必要に応じて病理検査に提出します。
これは、見た目だけでは判断できない病気を確認するために重要です。皮膚のしこりやできものは、良性に見えるものが多い一方で、診断を確定するには顕微鏡での確認が必要になることがあります。
「取って終わり」ではなく、「何だったのか」を確認することも、安心につながります。
大学病院レベルの手術を、身近なクリニックで
当院では、元千葉大学所属の外科専門医による日帰り手術を行っております。
入院の必要がなく、忙しい方でも安心して治療を受けていただけます。
※24時間WEBからご予約可能です
よくある質問
Q1. 手術は痛いですか?
手術は局所麻酔をして行います。麻酔の注射時にチクッとした痛みはありますが、手術中の痛みをできるだけ少なくするよう配慮しています。
Q2. 当日に手術できますか?
できものの大きさ、場所、炎症の有無、当日の診療状況によって異なります。当日対応できる場合もありますが、後日手術日を調整する場合もあります。
Q3. 傷あとは残りますか?
手術で皮膚を切開する以上、傷あとが完全にゼロになるわけではありません。ただし、できるだけ目立ちにくく治るように、切開や縫合、術後ケアに配慮します。
▼迷っている方、不安な方 ▼
Q4. 抜糸の日には傷はきれいになっていますか?
抜糸当日は、まだ赤みや傷あとが残っていることがあります。これは治癒過程の途中です。時間とともに赤みや硬さが落ち着いていくことが多いため、必要なケアを続けながら経過を見ます。
Q5. どのようなできものが相談対象ですか?
粉瘤、脂肪腫、ホクロ、皮膚のしこり、耳たぶのできもの、首や背中のできものなどが相談対象です。ただし、部位や大きさ、悪性が疑われる場合には、連携医療機関へ紹介することがあります。
まとめ:気になるしこりは、早めに相談することで選択肢が広がります
皮膚のしこりやできものは、痛みがないとつい放置してしまいがちです。
しかし、少しずつ大きくなるもの、炎症を繰り返すもの、見た目が変化しているものは、早めに診察を受けることで、より負担の少ない治療につながる可能性があります。
当院では、院長はじめ佐藤医師、岩堀医師などチーム医療でよくある皮膚疾患に対応して必要に応じて外科専門医の今西医師が日帰り手術を担当しています。
耳たぶ、顔、首、背中などのしこりやできものでお悩みの方は、一度ご相談ください。
参考文献
- ※1 DermNet NZ. Epidermoid cyst. 粉瘤の治療として、嚢胞壁を含めた完全切除が再発予防の観点で重要とされています。https://dermnetnz.org/topics/epidermoid-cyst
- ※2 American Academy of Dermatology. What to look for: ABCDEs of melanoma. ホクロや色素性病変の注意点として、非対称性、境界不整、色むら、変化などが挙げられています。https://www.aad.org/public/diseases/skin-cancer/find/at-risk/abcdes
- ※3 DermNet NZ. Lipoma. 脂肪腫は症状や整容面の問題がある場合、外科的切除が治療選択肢になります。https://dermnetnz.org/topics/lipoma
- ※4 Achar S, Yamanaka J. Soft Tissue Masses: Evaluation and Treatment. American Family Physician. 2022;105(6):602-612. 脂肪腫や表皮嚢腫は、痛みがある場合や悪性が懸念される場合に切除が検討されるとされています。https://www.aafp.org/pubs/afp/issues/2022/0600/p602.html
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