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夏バテだと思っていたら要注意|高齢者のだるさ・食欲低下で受診すべきサイン|千葉・茂原エリアからも通院可能

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「最近、親が食欲がないと言っている」

「暑くなってから、だるそうにしている」

「年齢のせいかなと思うけれど、このまま様子を見てよいのか不安」

 

このように感じたことはありませんか?

夏になると、高齢の方では「夏バテかな」と思うような、だるさ、食欲低下、ふらつき、元気のなさが増えてきます。

もちろん、暑さで食欲が落ちることは珍しくありません。ただし、高齢者の場合は、単なる夏バテの裏に、脱水、熱中症、感染症、貧血、心不全、糖尿病の悪化、腎機能の低下などが隠れていることがあります。

特に「水分が取れない」「尿が少ない」「急に元気がない」「息切れがある」「数日たっても改善しない」という場合は、早めに医療機関で相談することが大切です。

この記事では、高齢者の夏のだるさや食欲低下について、家で様子を見てもよい場合と、受診を考えた方がよいサインをわかりやすく解説します。

夏バテだと思っていたら要注意|高齢者のだるさ・食欲低下で受診すべきサイン

皆さん、こんにちは。あまが台ファミリークリニック院長の細田です。

私はプライマリ・ケア、総合診療を専門に、医師として25年目になります。地域医療の現場で、内科、小児科、皮膚科、糖尿病内科を中心に、幅広い症状の患者さんを診察しています。

夏になると、外来では「暑くなってから食欲が落ちた」「何となくだるい」「家族から見て元気がない」という相談が増えてきます。

この記事では、特にご高齢の方や、そのご家族に向けて、夏のだるさや食欲低下で注意すべきポイントをお伝えします。

  • 高齢のご家族が、最近食欲が落ちている
  • 暑くなってから、だるさやふらつきが続いている
  • 水分をあまり取れていない気がする
  • 尿の回数が少ない、尿の色が濃い
  • 夏バテなのか、病気なのか判断に迷っている

当院でしたら、上記の疑問、悩みが解決できるかもしれません。

結論|高齢者の夏バテは「数日様子を見る」でよいとは限りません

まず結論からお伝えします。

高齢者のだるさや食欲低下は、単なる夏バテだけでなく、脱水、熱中症、感染症、貧血、心不全、糖尿病の悪化、腎機能低下などのサインとして出ることがあります。

特に高齢の方は、若い方に比べて「のどが渇いた」と感じにくく、暑さへの反応も弱くなりやすいとされています。そのため、本人が「大丈夫」と言っていても、実際には脱水が進んでいることがあります。(※1)

読者の方の中には、「でも、夏は誰でも食欲が落ちるのでは?」と思う方もいると思います。

確かにその通りです。暑い時期に、少し食欲が落ちたり、疲れやすくなったりすることはあります。

ただし、高齢者の場合は、体の予備力が若い方より少ないため、少しの食事量低下や水分不足が、体調悪化につながりやすいのです。

ですので、「夏だから仕方ない」と決めつけず、症状の続き方や、普段との違いを確認することが大切です。

高齢者が夏に体調を崩しやすい理由

高齢者が夏に体調を崩しやすい理由は、大きく分けて3つあります。

1. のどの渇きを感じにくくなる

年齢を重ねると、体の水分量が少なくなり、のどの渇きを感じる力も弱くなりやすいです。

そのため、周囲から見ると汗をかいているのに、本人は「別にのどは渇いていない」と言うことがあります。

これは決して我慢強いからだけではありません。体のセンサーが若い頃より鈍くなっていることがあるのです。

たとえるなら、車のガソリンメーターが少しずれていて、残りが少なくなっているのに警告ランプが遅れて点くようなイメージです。

本人の「のどが渇いていない」という言葉だけで安心しないことが大切です。

2. 食事量が減ると、体力も水分も落ちやすい

水分は、飲み物だけでなく、食事からも取っています。

ご飯、味噌汁、果物、野菜、煮物などにも水分が含まれています。つまり、食事量が減ると、栄養だけでなく水分も不足しやすくなります。

特に高齢者では、食事量が減ることで筋肉量が落ち、さらに体力が落ち、動かなくなり、ますます食欲が落ちるという悪循環に入ることがあります。

このような状態が続くと、フレイルと呼ばれる、体力や筋力が低下した状態につながることもあります。(※2)

3. 持病や薬の影響を受けやすい

高齢の方は、高血圧、糖尿病、心臓病、腎臓病などの持病がある方も少なくありません。

また、利尿薬、血圧の薬、糖尿病の薬、睡眠薬など、複数の薬を飲んでいる方もいます。

暑い時期に汗をかいたり、食事や水分が取れなかったりすると、薬の効き方が普段と変わることがあります。

たとえば、血圧の薬を飲んでいる方が脱水になると、血圧が下がりすぎて、ふらつきや転倒につながることがあります。

糖尿病の方では、食事量が減っているのに薬だけいつも通り飲むことで、低血糖のリスクが上がる場合があります。一方で、脱水や感染症によって血糖が高くなることもあります。

「いつもの薬を飲んでいるから大丈夫」と思っていても、夏場は体の状態が変わりやすい点に注意が必要です。

受診を考えた方がよいサイン

次のような症状がある場合は、早めに医療機関へ相談することをおすすめします。

1. 水分が取れない、飲んでも吐いてしまう

水分が取れない状態が続くと、脱水が進みやすくなります。

特に、吐き気がある、飲んでも吐いてしまう、下痢が続いているという場合は、体から水分と塩分が失われやすい状態です。

この場合、「少し寝れば治るだろう」と様子を見すぎると、脱水が進んでしまうことがあります。

2. 尿が少ない、尿の色が濃い

尿の回数が明らかに少ない、尿の色が濃いという場合は、水分が足りていないサインの一つです。

熱中症や脱水では、尿量が減ることがあります。(※3)

高齢の方では、本人が尿の回数をあまり気にしていないこともあります。ご家族が一緒に住んでいる場合は、「今日はトイレに行く回数が少ないかも」といった変化にも注意してください。

3. いつもより反応が鈍い、ぼんやりしている

高齢者の体調不良では、「熱が高い」「痛い」といったわかりやすい症状ではなく、何となく元気がない、反応が鈍い、ぼんやりしている、会話がかみ合わない、という形で出ることがあります。

これは脱水、熱中症、感染症、低血糖、脳の病気など、さまざまな原因で起こりえます。

特に、急に様子が変わった場合は注意が必要です。

4. 息切れ、むくみ、横になると苦しい

「夏バテでだるい」と思っていても、息切れやむくみがある場合は、心不全など心臓の病気が隠れていることがあります。

特に、以前より歩くと息が切れる、足がむくむ、夜に横になると苦しい、体重が急に増えた、という症状がある場合は注意が必要です。

暑さのせいと思っていた症状が、実は心臓や肺の病気から来ていることもあります。

5. 体重が急に減っている

高齢者の体重減少は、見逃してはいけないサインです。

数週間から数か月で体重が減っている場合、食事量の低下だけでなく、がん、慢性感染症、甲状腺疾患、糖尿病、うつ状態、フレイルなどが関係していることがあります。

「年を取ったから食が細くなっただけ」と思いたくなる気持ちはよくわかります。

ただ、服がゆるくなった、ベルトの穴が変わった、顔がやせたと言われるようになった場合は、一度相談していただくと安心です。

救急受診を考えるべき危険なサイン

次のような症状がある場合は、通常の外来受診を待たず、救急受診を検討してください。

  • 呼びかけへの反応が悪い
  • 意識がもうろうとしている
  • けいれんしている
  • 水分がまったく取れない
  • 強い息苦しさがある
  • 胸の痛みがある
  • ろれつが回らない、片側の手足に力が入らない
  • 高熱があり、ぐったりしている

熱中症では、めまい、頭痛、吐き気、脱力、尿量低下などが見られることがあります。重症化すると命に関わることもあるため、意識障害やけいれんがある場合は迷わず救急対応が必要です。(※3)

夏バテと思っていても、だるさや食欲低下が続く場合は、一度ご相談ください。

採血、尿検査、血糖、腎機能、貧血、炎症反応などを確認することで、脱水や内科的な病気が隠れていないかを調べられることがあります。

医療機関では何を確認するのか

高齢者のだるさや食欲低下で受診された場合、医療機関では「夏バテですね」で終わらせるのではなく、背景に病気が隠れていないかを確認します。

具体的には、次のようなことを確認します。

  • いつから症状があるか
  • 食事量、水分量はどのくらいか
  • 尿の回数や色に変化があるか
  • 発熱、咳、下痢、吐き気、痛みがあるか
  • 体重が減っていないか
  • 持病や内服薬に変化がないか
  • 血圧、脈拍、酸素飽和度に異常がないか

必要に応じて、採血、尿検査、血糖測定、心電図、胸部レントゲンなどを行います。

たとえば、採血では、脱水の程度、腎機能、肝機能、炎症反応、貧血、血糖、電解質異常などを確認できます。

尿検査では、脱水の傾向、尿路感染、糖やたんぱくの異常などを確認することがあります。

「だるいだけで検査までする必要がありますか?」と思う方もいるかもしれません。

そのお気持ちはよくわかります。検査というと大げさに感じるかもしれません。

ただ、高齢者では、重い病気でも症状がはっきり出ないことがあります。だからこそ、普段と違うだるさや食欲低下が続く場合は、必要な範囲で確認しておくことが大切です。

家でできる予防と観察のポイント

受診が必要な症状がない場合でも、夏場は日頃の観察と予防が大切です。

1. 時間を決めて水分を取る

「のどが渇いたら飲む」ではなく、朝起きた時、食事の時、入浴前後、寝る前など、タイミングを決めて水分を取るのがおすすめです。

ただし、心不全や腎臓病などで水分制限を受けている方は、主治医の指示に従ってください。

2. 食べやすいもので、たんぱく質を少しでも取る

夏はそうめんやお茶漬けなど、食べやすい炭水化物に偏りがちです。

もちろん、食べられない時に無理をする必要はありません。ただ、可能であれば、卵、豆腐、魚、肉、ヨーグルトなど、たんぱく質を少しでも取ることを意識しましょう。

高齢者では、食事量が減ると筋肉量や体力が落ちやすくなります。食べやすさと栄養の両方を考えることが大切です。

3. 体重と尿の変化を見る

毎日でなくてもよいので、体重を定期的に測ることはとても大切です。

急に体重が減っている場合は、食事量低下、脱水、病気が隠れている可能性があります。

また、尿の回数が少ない、尿の色が濃い、トイレに行く回数が明らかに減ったという変化も、脱水のサインとして参考になります。

4. 室温を確認し、我慢しすぎない

高齢の方の中には、「冷房は体に悪い」「電気代がもったいない」と考えて、暑い部屋で我慢してしまう方がいます。

しかし、高齢者では暑さが続くことで、少しずつ脱水が進み、熱中症に至ることがあります。(※4)

室温を確認し、必要に応じて冷房や扇風機を使うことは、体を守るために大切です。

特に注意してほしい方

次に当てはまる方は、夏場のだるさや食欲低下に特に注意が必要です。

  • 75歳以上の方
  • 一人暮らしの方
  • 糖尿病がある方
  • 高血圧や心臓病がある方
  • 腎臓病がある方
  • 利尿薬を飲んでいる方
  • 認知症や物忘れがある方
  • 最近体重が減っている方
  • 食事量が以前より明らかに減っている方

このような方は、本人が「大丈夫」と言っていても、家族から見て普段と違う場合は、早めの相談をおすすめします。

特に糖尿病や腎臓病がある方では、脱水によって体調が崩れやすくなることがあります。暑い時期に食事や水分が取れない場合は、薬の調整が必要になることもあるため、自己判断で薬を中止したり、逆に無理に飲み続けたりせず、医療機関に相談してください。

よくある質問

Q1. 何日くらい食欲がなければ受診した方がよいですか?

目安として、食事量が明らかに減っている状態が数日続く場合、または水分が十分に取れていない場合は、早めに相談してください。

特に、高齢者、糖尿病、心臓病、腎臓病がある方は、早めの受診をおすすめします。

Q2. 熱がなければ、感染症ではないと考えてよいですか?

高齢者では、感染症があっても熱がはっきり出ないことがあります。

尿路感染、肺炎、胆のう炎などでも、発熱より先に、食欲低下、だるさ、ぼんやりする、転びやすいなどの症状が目立つことがあります。

熱がないから安心とは限りません。

Q3. 点滴をすればすぐ元気になりますか?

脱水が原因であれば、点滴で改善することもあります。

ただし、すべてのだるさや食欲低下が点滴で解決するわけではありません。貧血、感染症、心不全、糖尿病の悪化、腎機能低下などが背景にある場合は、その原因に合わせた治療が必要です。

点滴をするかどうかよりも、まずは原因を確認することが大切です。

Q4. 家族が受診を嫌がる場合はどうしたらよいですか?

「病院に行こう」と言うと、本人が嫌がることもあります。

その場合は、「大きな病気を探しに行く」というより、「脱水や貧血がないか確認してもらおう」「薬が今の体調に合っているか見てもらおう」と伝えると、受診への抵抗が少なくなることがあります。

また、普段の体調を知っているご家族が一緒に受診されると、診療の助けになります。

まとめ|夏バテと決めつけず、普段との違いを見てください

高齢者の夏のだるさや食欲低下は、よくある症状です。

しかし、よくある症状だからこそ、「年齢のせい」「夏だから仕方ない」と見過ごされやすい面もあります。

大切なのは、普段と比べてどうかを見ることです。

  • いつもより食べられない
  • 水分が取れていない
  • 尿が少ない
  • 反応が鈍い
  • 息切れやむくみがある
  • 体重が減っている
  • 数日たっても改善しない

このような変化がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。

夏バテだと思っていた症状の中に、治療が必要な病気が隠れていることがあります。早めに確認することで、重症化を防げる可能性があります。

夏バテかどうか迷ったら、早めにご相談ください

あまが台ファミリークリニックでは、高齢者のだるさ、食欲低下、脱水、生活習慣病、内科症状について診療しています。ご本人だけでなく、ご家族から見て「いつもと違う」と感じる場合もご相談ください。

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参考文献

  • ※1 CDC. Heat and Older Adults Aged 65+. 2024.
  • ※2 日本老年医学会. 健康長寿診療ハンドブック. 2019.
  • ※3 CDC/NIOSH. Heat-related Illnesses. 2026.
  • ※4 環境省. 熱中症環境保健マニュアル 2018.
この記事の監修者
細田 俊樹
  • 医療法人社団緑晴会 あまが台ファミリークリニック 理事長
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医
  • 日本糖尿病学会正会員、日本睡眠学会所属、日本肥満学会所属

年間15,000人以上の患者さんを診察している総合診療専門医。
総合診療という専門分野を生かし、内科、皮膚科、小児科、生活習慣病まで様々な病気や疾患に対応している。
YouTubeでよくある病気や患者さんの疑問に対して解説している

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