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CPAPを買うとどうなる?保険診療との違いと注意点【睡眠時無呼吸症候群の治療(CPAP):医師監修】

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先日、当院に通われている50代の男性の患者さんから、こんなご相談がありました。

「先生、CPAPって、もう2年以上使ってるんですけど……このままずっと保険で借りるのって、どうなんでしょうか?買った方が安くなるんじゃないかって、最近ネットで見たんです。」

このように、「CPAP機器は保険診療で使い続けていいのか?それとも自費で購入した方がいいのか?」という悩みを抱えている方は少なからずいらっしゃるのではないかと想像しています。

このブログでは、CPAPの保険診療と自費購入の違いそれぞれのメリット・デメリットを医師の視点からわかりやすく解説します。

CPAPのメリットとデメリット

CPAP治療をこれからも安全に、無理なく続けていくために、ぜひ参考にしてください。

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CPAPを買うとどうなる?保険診療との違いと注意点【医師監修】

こんにちは。医療法人社団 緑晴会 あまが台ファミリークリニック院長の細田俊樹です。

細田院長

私自身はプライマリ・ケア 総合診療を専門に医師として25年目になります。

クリニックを開業して5年以上が経ちますが、現在では年間延べ1,200人以上の睡眠時無呼吸症候群の患者さんを治療しております。

  • CPAPを使っているけれど、このままで良いか不安
  • 毎月の費用がかさんでいる気がする
  • いっそ買った方が得かもしれないと考えている
  • 医師の管理なしでも続けられるか悩んでいる

当院でしたら、上記の疑問、悩みが解決できるかもしれません。

1. CPAP治療には「保険での使用」と「自費購入」があります

CPAP(シーパップ)とは、睡眠中に気道を広げ、無呼吸を防ぐ装置です。

CPAP 寝る

日本では、医師の診断のもとで保険を使ってCPAP治療を行っている方が多数を占めますが、一部では自費で購入する方法を選ぶ方もいます。

2. 保険診療と自費購入の違いを比較

比較項目 保険診療(医師の管理下) 自費購入(業者から購入)
費用 月約5,000円(3割負担) 一括20〜25万円前後(およそ)
医師の関与 毎月の診察・治療効果のチェックあり 基本的に自己管理
サポート体制 故障・不具合時は無償で交換可 修理・交換は全額自己負担
条件 睡眠時無呼吸症候群の診断あり 制限なし(誰でも購入可能)

3. 自費でCPAP機器を購入するメリット・デメリット

メリット

  • 長期的には費用を抑えられる可能性がある
  • 海外転居や長期出張中でも継続しやすい
  • 自由に機種を選べる場合がある

デメリット

  • マスクが合わない、鼻が詰まってうまく吸えないときも医療機関に相談できない…
  • 医師の定期的な診察・データ確認がなくなる…
  • 機器の管理・修理・消耗品交換も自己責任・全額自己負担…
  • 睡眠時無呼吸症候群の方は、高血圧、糖尿病などのリスクもあるが、そういった病気が併発していないか?別の医療機関で血液検査する手間が増える…
  • 自覚症状がないまま治療効果が下がるリスクが生じるかも…

お金 なくなる

4. 医師としてのおすすめは「保険診療での継続」

そもそも、CPAP治療は、睡眠時無呼吸症候群と診断されて、1時間あたりの無呼吸が一定以上多くなければ保険適応にならないことはご存知だと思いますが、CPAP治療で最も重要なのは「継続できる環境を整えること」です。

そのため、当院では多くの方に保険診療での継続使用をおすすめしています。

  • 医師が治療効果を定期的に確認し、必要に応じて調整可能
  • 医療機関と連携したサポート体制が整っている
  • 面倒な機器のトラブル対応も安心

治療には金銭的な負担が生じますが、安定して継続することが、将来の怖い病気を予防することになります。

5. ただし、こんな方は購入も選択肢に

  • 海外赴任や長期出張予定がある方
  • 近くに睡眠時無呼吸症候群を診てくれる医療機関がない方
  • 医師のフォローがなくても、自己管理に自信のある方

6. まとめ|あなたに合った方法で無理なく治療を

CPAPは毎日使用する治療機器です。費用や手間だけでなく、「治療効果がきちんと出る環境かどうか」が非常に大切です。

「保険診療で使い続けるか、自費で購入するか」悩んでいる方は、ぜひ一度、専門の医師に相談してみてください。

✅さらに詳しく知りたい方へ(クリックで詳細ページに移動します)

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この記事の監修者
細田 俊樹
  • 医療法人社団緑晴会 あまが台ファミリークリニック 理事長
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医

年間15,000人以上の患者さんを診察している総合診療専門医。
総合診療という専門分野を生かし、内科、皮膚科、小児科、生活習慣病まで様々な病気や疾患に対応している。
YouTubeでよくある病気や患者さんの疑問に対して解説している

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