院長ブログ

救急車を呼ぶべき症状10|冷蔵庫に貼れる一覧・迷ったときの相談先

今、意識がおかしい・息が苦しい・突然のまひがある方へ

この記事を最後まで読まず、すぐに119番へ電話してください。クリニックへの電話やWeb予約より、救急要請を優先してください。※1

「救急車を呼びたいけれど、大げさだったらどうしよう」「夜中だし、朝まで待ってもいいのかな」——ご自身やご家族の急な体調変化に、迷ったことはありませんか?

皆さん、こんにちは。あまが台ファミリークリニック院長の細田です。医師歴25年、地域医療の最前線で診療してきた家庭医療専門医として、今回は救急車をためらわずに呼んでほしい症状をお伝えします。

大切なのは、病名を当てることではありません。「いつもと違う危険な変化」に気づき、必要な助けを呼ぶことです。まずは、ご家庭で共有しやすい一覧から確認しましょう。

冷蔵庫に貼れる「救急車を呼ぶべき症状10」

下の囲みをコピーして文書に貼り付け、印刷してお使いください。ご自宅の住所と家族の連絡先を書き込んでおくと、いざというときに役立ちます。

こんなときは、ためらわず119番

主に大人向け・家族で共有する救急サイン

  • 1.反応がおかしい
    呼びかけに反応しない、起こせない、急に意識がもうろうとする。
  • 2.呼吸がおかしい
    急に息苦しい、息苦しくて話せない、唇が紫色になる。
  • 3.突然、顔・手足・言葉に異常
    顔の片側がゆがむ、片腕・片脚に力が入らない、ろれつが回らない。
  • 4.突然、激しい頭痛・立てないふらつき
    経験したことのない急な頭痛、急に立てない、物が二重に見える。
  • 5.胸や背中の強い痛み
    突然の激痛、胸の圧迫感が続く、冷や汗や息苦しさを伴う。
  • 6.突然の激しい腹痛・続く激痛
    強い痛みが急に始まる、激しい痛みが治まらない。
  • 7.大量の出血・吐血など
    出血が止まらない、血を吐く、血便や黒い便とともにふらつく。
  • 8.けいれんが止まらない
    けいれんが続く、繰り返す、止まっても意識が戻らない。
  • 9.のどに物が詰まり、声が出ない
    食事中などに、声・強いせきが出せず、呼吸ができない。
  • 10.食後・服薬後・虫刺され後の急変
    のどの締めつけ、息苦しさ、声のかすれ、ぐったりする。

1つでも当てはまれば119番。全部そろう必要はありません。

この10項目以外でも、重いけが・広範囲のやけど・溺水など、命の危険を感じるときは119番へ。症状が消えても、突然のまひや言葉の異常は放置しないでください。

判断に迷うとき:千葉県 #7119
24時間365日/つながらない電話は043-216-3668
明らかな緊急症状がある場合は、相談を挟まず119番。

自宅住所:________________________________
家族の連絡先:____________________________

あまが台ファミリークリニック/2026年10月作成
消防庁・厚生労働省・日本赤十字社等の情報を基に編集。※1〜6

特に覚えてほしいのは「意識・呼吸・突然の変化」

1・2:反応や呼吸の異常は、すぐに助けを呼ぶ

呼びかけても反応しない、急に会話が成り立たなくなった、息苦しくて言葉が続かない。このような状態は、原因をご家庭で見極めるより、救急要請を優先します。※1

反応がなく、普段どおりの呼吸がない、または判断できない場合は、119番通報とAEDの手配を行い、胸骨圧迫を始めます。しゃくり上げるような途切れ途切れの呼吸は、正常な呼吸ではありません。電話をスピーカーにし、指令員の指示を受けてください。※5

3・4:突然のまひ・言葉の異常・激しい頭痛

例えば、「急に箸が持てなくなった」「笑うと口元が片側だけ下がる」「話そうとしても言葉が出ない」。こうした変化は、脳卒中を疑うサインです。急に立てないほどふらつく、物が二重に見える場合も注意が必要です。※1・3

「少し休んだら元に戻ったので大丈夫では?」と思うお気持ちは分かります。しかし、短時間で消える症状でも、脳梗塞の前触れである一過性脳虚血発作の可能性があります。突然のまひや言葉の異常が出たら、消えても放置せず、119番で経過を伝えてください。※3

発症した時刻が分かれば記録しましょう。起床時に気づいた場合は、「最後に普段どおりだった時刻」も重要な情報です。※3

5・6:胸・背中・お腹の強い痛み

突然の胸や背中の激痛、続く胸の圧迫感、急に始まった激しい腹痛は、救急要請が必要なサインです。「胃の痛みだと思った」「いつもの肩こりだと思った」と、自己判断しないでください。※1

心臓発作では、胸の痛みだけでなく、冷や汗・吐き気・息苦しさなどがみられることもあります。強い症状があるときに、ご自身で運転して受診するのは避けてください。※6

7・8:出血や、続くけいれん

止まらない大量の出血、吐血、血便や黒い便に伴うふらつき・冷や汗は、すぐに119番へ。血便や黒い便は、ふらつきがなくても放置せず、速やかに医療機関へ相談してください。※1

けいれんが続く、繰り返す、止まった後も意識が戻らない場合も救急要請が必要です。口の中に指や物を入れたり、体を押さえつけたりしないでください。周囲の危険な物をどけ、始まった時刻を確認します。※1・5

9・10:窒息や重いアレルギー反応

食べ物が詰まり、声も強いせきも出せない場合は窒息の可能性があります。119番に通報し、指令員の指示に従って、背中をたたくなどの応急手当を行います。水を飲ませて流し込もうとしないでください。※5

食事・薬・虫刺されなどの後に、のどが締まる、声がかすれる、息苦しい、ぐったりする場合は、アナフィラキシーが疑われます。じんましんが目立たない場合もあります。処方されたエピペンなどのアドレナリン製剤がある方は、事前の指導に従って使用し、119番へ。使って改善しても救急受診が必要です。※4

ここからは、緊急症状のない方へのご案内です

「健診で血圧が高いと言われたまま」「家庭での血圧が気になる」という方は、普段の記録を持ってご相談ください。まずは当院の高血圧診療について確認できます。

救急車を呼ぶか迷ったら、千葉県では#7119

「一覧には当てはまらないけれど、今夜受診すべき?」「救急車が必要か、自分では判断できない」。そのようなときは、千葉県の救急安心電話相談を利用できます。※2

救急安心電話相談:#7119

受付:24時間365日
ダイヤル回線・IP電話など:043-216-3668

ただし、意識や呼吸の異常、突然のまひなどがあるときは、#7119を経由せず119番へ。相談電話がつながるのを待っている間に悪化した場合も、119番に切り替えてください。※2

子どもの急病で迷ったときは#8000

千葉県の「こども急病電話相談」は#8000です。月曜〜土曜は19時〜翌朝8時、日曜・祝日は8時〜翌朝8時に相談できます。ダイヤル回線・IP電話・光電話・銚子市からは043-242-9939をご利用ください。※7

お子さんでも、呼びかけへの反応が悪い、唇が紫色、呼吸が苦しそうなどの場合は、相談電話を待たず119番です。この記事の一覧だけで、子どもの緊急性をすべて判断できるわけではありません。※1

119番で伝えること・救急車を待つ間にすること

慌てて、うまく説明できなくても大丈夫です。まず「救急です」と伝え、指令員の質問に順番に答えてください。※1

  • 場所:市町村名から住所、建物名・部屋番号を伝える。
  • 症状:誰が、いつから、どのような状態か。反応と呼吸の様子も伝える。
  • 年齢:分からなければ、おおよそで構いません。
  • 連絡先:通報した方の名前と電話番号を伝える。

通報後は、指令員の指示に従って応急手当を行います。人手に余裕があれば玄関を開け、救急隊を案内し、お薬手帳・マイナ保険証または資格確認書を準備してください。荷物探しで通報や応急手当を遅らせないことが大切です。※1

「大したことがなかったら」と遠慮しないでください

救急車の音や近所の目が気になる、救急隊に迷惑をかけたくない。その気持ちは自然なものです。

それでも、危険なサインがあるときは、結果が分かるまで自宅で待つ必要はありません。明らかに緊急の場合に119番を利用することも、救急車の適切な利用です。※2

今日できる備えとして、上の一覧を家族と共有し、自宅住所と連絡先を書き込んでおきましょう。「何かあったらどうするか」を、元気なうちに話しておくことをおすすめします。

ご家族の健康を守るために、あわせて読みたい記事

以下は、緊急症状がないときにお読みください。記事名は読みやすく一部短縮しています。

参考文献・公的情報

相談窓口の受付時間・電話番号は2026年10月17日確認。変更される場合があります。

急な症状への備えと、普段の血圧管理を

「血圧が高いままで気になっている」「薬を続けることに不安がある」。そんなときは、健診結果や家庭血圧の記録を持ってご相談ください。一緒に、続けられる管理方法を考えていきましょう。

あまが台ファミリークリニックは、千葉県長生郡長生村にあるクリニックです。千葉市、茂原市からも通院可能です。

診療に関するお問い合わせ:050-3108-1705

この予約・電話窓口は救急要請用ではありません。緊急症状がある場合は119番へ。

この記事の監修者
細田 俊樹
  • 医療法人社団緑晴会 あまが台ファミリークリニック 理事長
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医
  • 日本糖尿病学会正会員、日本睡眠学会所属、日本肥満学会所属

年間15,000人以上の患者さんを診察している総合診療専門医。
総合診療という専門分野を生かし、内科、皮膚科、小児科、生活習慣病まで様々な病気や疾患に対応している。
YouTubeでよくある病気や患者さんの疑問に対して解説している