皆さんこんにちは。
あまが台ファミリークリニック院長の細田です。
今回のテーマは「絶対に放置してはいけない頭痛の特徴」です。
診察をしていると、頭痛についての相談を受ける機会もよくあります。
頭痛の症状は、
- くも膜下出血
- 髄膜炎
などの怖い病気がまれに隠れている場合があります。すぐに検査をした方が良い場合もありますので、ぜひ参考になればと思います。
このブログでは、最新のエビデンス(医学的根拠)をもとに、医師歴22年の経験・知識を活かして、皆さんにわかりやすくお伝えします。
目次
頭痛の分類
頭痛は大きく2つに分けられます。一次性頭痛と二次性頭痛です。
一次性頭痛
- 偏頭痛
- 筋緊張性頭痛
- 群発頭痛
これらの頭痛は命に影響はありませんが、痛みが強い場合は日常生活にかなり影響を与えます。
二次性頭痛
- くも膜下出血
- 髄膜炎
- 脳腫瘍
- 外傷による脳の中の出血
特に危険な3つの頭痛
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突発的・突然発症の頭痛
ある瞬間、突発的に頭痛が出てきた場合は怖い病を疑います。
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人生最悪の頭痛
私たちが患者さんにお尋ねする際に「人生最悪の頭痛ですか?」と聞くことがあります。
あるいは、痛みのレベルを0~10の数値で表したとき、10が想像もつかないほどの痛みだとしたらどのくらいですかと言った時、8~10の痛みをうったえた時は、かなり怖い病気が隠れているのではないかと考えます。
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どんどん痛みが悪化する頭痛
時間単位で痛みが悪化する場合、髄膜炎、くも膜下出血、脳出血などの怖い病気を疑います。
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逆に今あげた3つのいずれにも当てはまらない場合は、怖い病気の可能性はかなり低いと考えていいでしょう。
9つの危険な頭痛
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全く初めての頭痛
今まで全然頭痛がなかったのに、初めて頭痛が起きた。こういった場合、安易に偏頭痛や肩こりからくる頭痛と確定するのは危険ですので、一度医師に相談した方がいいと思います。
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今までの頭痛と異なる頭痛
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5歳未満50歳以上の頭痛
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手足にマヒなど神経に異常を伴う頭痛
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発熱や痙攣など全身症状を伴う頭痛
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意識を失ってしまうなど症状を伴う頭痛
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首が痛い・首が硬くなる頭痛
医学用語で後部硬直と言ったりしますが、注意が必要です。 -
最近頭を打った、外傷歴がある頭痛
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基礎疾患としてガンがある方・免疫不全の方・妊婦さんではじめての頭痛
ガンがある方でずっと頭痛がしていてどんどん強くなってくる場合は、ガンの脳転移かもしれません。
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ご自身だけでなく、ご家族にこういった症状がある場合、経過観察をするよりも医療機関の受診をおすすめします。
くも膜下出血の特徴
くも膜下出血は頭痛の中でも致命的な病気です。とにかく早期発見、早期治療が大切です。
- くも膜下出血と診断された場合に悪化する例…2.5%
- くも膜下出血と気づかなかった場合に悪化する例…54%
という研究結果があります。
早期発見できればできるほど、良くなりやすいということです。
- くも膜下出血は一度発症すると約40%が死に至る
- 30%は回復しても後遺症を残す
と言われる強い病気です。
くも膜下出血の方が受診する2つのパターン
- 激しい頭痛と首の痛みを訴えてすぐ受診する
- 意識が悪くなって受信する
意識が悪いというのは
- 呼びかけても反応しない
- 言ってることがわからなくてボーッとしている
そういった形で受診する方もいるということを覚えておいてください。
いずれの場合も痛みが突発的に発症するので、患者さんや家族に痛みが起きた時の状況を細かく伺うと、かなり鮮明に状況を覚えていることが多いです。
例えば
- 大相撲で白鵬が優勝した場面
- 朝、靴を履こうとした瞬間
といった形です。
また雷鳴頭痛といって、75%ぐらいの方は1分以内に痛みのピークに達すると言われています。
くも膜下出血の典型的な例
- 55歳男性
- タバコを吸っていて高血圧
- 朝、靴を履いて玄関を出る時に突然の頭痛
- 過去に経験のない激しい頭痛が1分以内にピークに達した
- 手足にマヒはなし
こういった場合はくも膜下出血を強く疑います。
今回のまとめ
1:頭痛には一次性頭痛と二次性頭痛がある
2:怖い頭痛を見逃さないために代表的な症状を覚えよう
3:人生最悪の頭痛・突発的頭痛・痛みがどんどん悪化する頭痛があったらすぐに受診を
動画
絶対に放置してはいけない頭痛の特徴について、動画でも詳しく説明しています。ぜひご覧ください!
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