腎臓病

慢性腎臓病・腎機能低下の予防方法!今から出来ること3選

更新日:
腎臓のイラスト 腎臓病

慢性腎臓病・腎機能低下の予防方法!今から出来ること3選

今回のブログは、

  • 水分を意識的に摂っていなかった
  • 一日に飲んでいる水分の量が2L未満
  • 腎臓機能は指摘をされたことがないが高血圧・糖尿病など生活習慣病である

上記のような人にぜひ読んでいただきたいブログとなっています。

みなさんこんにちは!
あまが台ファミリークリニック、管理栄養士の小島です。

ベンチで本を読む女性のイラスト

すっかり秋になり涼しくなってきましたが、皆さん水分はしっかりと摂られていますか?
暑いときには積極的にとっていた水分も涼しくなってあまり摂れていない方もいらっしゃるのではないでしょうか?

水のペットボトルのイラスト

私は涼しくなって水分を取り忘れてしまいそうですが、なるべく1日2Lは飲むように心がけています!!

悪い腎臓のイラスト

脱水で怖い病気といえば熱中症もありますが、実は腎臓にも負担をかけてしまいます。

腎臓の機能が低くなると、体の中に老廃物がたまり、様々な不調を起こしやすくなります。

負担をかけすぎて腎臓の機能が低下する前に、予防して機能低下を防ぎたいですよね!!

また、腎臓機能低下してからの食事と、予防の食事には違いがあります。
今回このブログでは、腎臓病になっておらず、予防したい!と思われている方に向けてのブログです。

腎臓機能が低下しており、食事について気になっている方は、ぜひ次のブログをご覧ください。

腎臓の機能と慢性腎臓病とは

皆さんは、腎臓がどんな働きをしているか知っていますか?

腎臓のイラスト

私たちの身体のなかにソラマメのような形で、握りこぶしくらいの臓器(腎臓)があります。

腎臓の主な働きは、血液をろ過(フィルターに通して血液をきれいにする)することです。

腎臓の機能が低下してくると、血液に老廃物がたまってしまい

  • 貧血
  • 疲労感が強くなる
  • 骨がもろくなる

と様々な症状が出てきてしまいます。

また、

  • 尿毒症(食欲不振・吐き気などの症状)
  • 高血圧症
  • 浮腫の原因

になることもあります。

この、腎臓の機能が低下した状態が続いていることを【慢性腎臓病】と呼びます。

病院のイラスト

病院や健康診断で出る数値では【eGFR】を見ると良いでしょう。

eGFRの値が60未満で、尿にたんぱく質が出ていると、慢性腎臓病と診断されることが多いので注意してみてください。

そしてeGFRが40を下回ったあたりから、だるさ、食欲不振など体の不調が出てくることが多いです。

腎臓に元気でいてもらうためにも、食事や、普段の生活、運動を意識することはとっても大切です!
できることから少しずつ始めてみましょう^^

では、あなたにとって、とても重要な腎臓はいま元気があるのか、次の項目でチェックしてみましょう!

私の腎機能は大丈夫?チェックリスト

チェックリストのイラスト

早速ですが、腎臓の機能が低下するリスクが高いかどうかチェックしてみましょう!

  • 高血圧症・糖尿病などの基礎疾患がある
  • 尿路結石や、腎臓病の既往歴がある
  • 40歳以上である(年齢が上がれば上がるほどリスクが上がります)
  • 肥満・運動不足である
  • 痛み止めや、解熱剤をよく利用する
  • 水分摂取量が1.5L未満
  • あじのこいものがすきで、調味料を多く使用する

これらのチェックが多いほど、腎臓病のリスクも高まります。
今後腎臓病にならないためにも今から予防することがとっても重要です。

腎臓を守るためにできるポイントについて記載するので、ぜひ取り組んでみてくださいね!

腎臓を守るために、今からできること3選

腎臓を守るためにできること1つ目【まずは減塩】

減塩のイラスト

腎臓は血液をろ過して老廃物を出す働きがありますが、塩分をとりすぎてしまうと腎臓がろ過しきれなくなりすごく負担がかかってしまいます。

負担がかかった状態が続くと機能自体が落ちてしまうため、減塩は1番気にしてほしいと言ってよいほど意識してほしいところです。

今の日本人の摂取平均は10g前後と言われていますが目標は1日に3~6g摂るのが目安です。(WHOでは5g未満とされています)

減塩のポイントとしては、

漬物のイラスト

  • 汁物、漬物はほどほどに
  • 柑橘類、しょうが、みょうが、さんしょう、ごま油、オリーブイルを活用し塩分が含まれる調味料を控えるとおいしく減塩できます。
  • だしを活用しましょう。昆布やカツオのだしはおいしいだけでなく、体に必要な成分でもあるため積極的に取り入れるとよいでしょう。

おいしく健康に減塩していきましょう。

腎臓を守るためにできること2つ目【バランスよく食事をする】

食事をする男性のイラスト

よく病院でも、インターネットでもバランスよく食事をすることが基本と言われていますが、それはなぜでしょうか。

いろいろな意見がありますが、その中でも生活習慣病(糖尿病・脂質異常症・高血圧症など)の予防が大切になってくるからだと思います。

また、透析の原因第1位は糖尿病が原因で腎臓の機能が落ちてしまうことによる慢性腎臓病です。

糖尿病、肥満や高血圧などの生活習慣病は腎臓病のリスクになる為日々の食事からバランスよくとることが重要です。

1つの目安は

ご飯のイラスト

✊→握りこぶし1つ程度の量のごはん
✌→チョキの大きさの主菜(例・サバの塩焼き+冷ややっこ)
✋→パーの手に乗るくらいの野菜

これらを1日3回の毎食摂ることが理想的です。

私がクリニックで栄養指導をしている中で、特に【たんぱく質】が不足している方が圧倒的に多いです。
個人差はありますが、自分が思っているよりもたんぱく質を多く摂るようにした方が良いでしょう。

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腎臓を守るためにできること3つ目【水を多くとるように心掛ける】

皆さんは1日水分をどのくらいとっていますか?

ペットボトルのイラスト

理想は500mlペットボトル4本以上です。

腎臓と膀胱のイラスト

水分を飲む量が少ないと少ない水分でたくさんの老廃物を出そうと腎臓が頑張りすぎてしまうこともあるといわれているので、たっぷりの水分で腎臓を守るようにしましょう。

水分を適正量摂取することで、体内の循環もよくなり肥満予防や肌の健康にも効果が期待されます。

肌つやがいい人のイラスト

今まで水分をあまりとらず過ごしてきた、という方は手に届くところに常に水分を置いておくことから始めてみましょう。

デスクワーカーのイラスト

また、

デスクワークのためあまり喉が乾かず飲む習慣がない
2Lなんて無理

と言う方も多くいらっしゃると思います。

トイレのイラスト

そのような時は自分のおしっこの色を見て水分が足りているかどうか確認してみましょう。

尿の色で脱水症状チェック

これを目安に水分を取るようにしましょう。

▼補足
禁煙は腎臓病だけではなく様々な病気のリスクにつながります。
できれば禁煙することが望ましいです。(電子たばこも同様です。)

朝日のイラスト

タバコがストレスのはけ口になっている方は、例えばですが

  • 朝起きた時に太陽の光を朝起きた時にあびてみる
  • 夜寝る前にタバコを吸う前にハーブティーを飲んでみる

などをしてみるとよいのではないかと思います。

また、

ボトルガムのイラスト

  • タバコを吸いたくなった時にはガムを噛んでみる
  • おしゃぶり昆布を食べてみる

など代替品を見つけるのもよいと思います。

楽しい家族のイラスト

私の知り合いでも辞めたいけどなかなか辞められない方が多くいますが、辞めることが出来た多くの方は、自分のために辞めるのではなく、子供のために、奥さんのために、家族の為に・・・と辞められるかたが多いです。

周りの人のために自分が健康でいられるとうれしいですね^^

このブログを見てくださっている喫煙者の方にも禁煙のきっかけが見つかることを祈っています。

まとめ

ここまで読んでくださりありがとうございます!

今回のテーマは腎臓病予防のための食事でした。
次回は、腎臓病の初期~末期の食事について解説していきます。

なにか質問や不安なことがあればお気軽にご連絡ください。

この記事の監修者
細田 俊樹
  • 医療法人社団緑晴会 あまが台ファミリークリニック 理事長
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医

年間15,000人以上の患者さんを診察している総合診療専門医。
総合診療という専門分野を生かし、内科、皮膚科、小児科、生活習慣病まで様々な病気や疾患に対応している。
YouTubeでよくある病気や患者さんの疑問に対して解説している

食事指導を受けたい方へ

当院 細田院長のブログやYouTubeもぜひご覧になってみてください。

参考・引用文献
一般社団学会 日本腎臓学会/1.腎臓の構造と働き-一般のみなさまへ-一般社団法人 日本腎臓学会|Japanese Socie https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzenproject/concour/2015/sakuhin5/n006.htmlty of Nephrology (jsn.or.jp)

この記事の監修者
細田 俊樹
  • 医療法人社団緑晴会 あまが台ファミリークリニック 理事長
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医

年間15,000人以上の患者さんを診察している総合診療専門医。
総合診療という専門分野を生かし、内科、皮膚科、小児科、生活習慣病まで様々な病気や疾患に対応している。
YouTubeでよくある病気や患者さんの疑問に対して解説している

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