身近に潜んでいる認知症と予防に役立つ栄養素2選
こんにちは、あまが台ファミリークリニック管理栄養士の小島です。
突然ですが、みなさんは認知症について考えたことはありますか?
認知症が進むと、生活している中での戸惑いも増えてきてストレスが多くなってくると思います。
また、認知症は現在の医療で治療することができない恐ろしい病気です。
今回のブログは
- 身近な人の物忘れが気になる
- 認知症予防のためにできることを探している
という方必見です。
認知症とは
皆さんは認知症と言えば、『物忘れがひどくなる』と言うイメージを持たれている方が多いのではないかな、と思います。
その通りで、重症化が進むと、思い出せないことが増えてくるケースもあります。
実際には、認知症か認知症でないのかの具体的な線引きはできません。
また、認知症と診断されてもその日から何もできなくなるわけではありません。
それも自分の一部であり個性で人生の一部です。
また、認知症は見えない病気なので専門家の診断が必要です。
日々の生活に違和感を感じたら、早めに医師や地域包括センターにご相談してみてください。
認知症の主な症状
もしかして認知症かも・・
診断は医師にして頂きたいですが、受診の目安の参考にしてみてください
認知症の主な症状
- 記憶障害 新しいことが覚えられない
- 見当識障害 日付や曜日が分からなくなる
- 理解・判断力の低下
- 言語障害 思うように話せない
- 無気力・無関心 ぼーっとしてしまう
- 被害妄想 物を取られたと勘違いしてしまう
このような症状が一つでもあれば認知症の可能性があります。チェックしてみてください。
認知症の人におすすめの栄養素2選
認知症に効果的な治療方法はあまり見かけません。
そのため、予防をしっかりと行うことが要になると思っています。
今日は認知症予防に積極的に取り入れてほしい栄養素をご2つ紹介します。
①DHA
DHAというのは聞いたことがある方も多いと思います。
また、魚を食べると頭が良くなる、そんな言葉を聞いたことがありませんか?
そのように言われる理由は、魚に含まれるDHAが脳の細胞に多く存在していて脳の神経の再生や神経の保護をする働きをしてくれるからです。
そのため、記憶力や判断力、注意力の維持と向上が期待でき、認知症の予防に役立ちます。
ではこのDHAは、どのような食材に含まれているのでしょうか?
青魚(いわし、鯵、さんまなど)にはDHAが多く含まれています。
みなさん青魚は好きですか?
さらに、秋刀魚や鯵などの青魚は手に入りやすく焼いたり、煮たりなどさまざまな食べ方ができるためおすすめです。
しかし毎日調理したり、摂取したりすることが難しい場合もあります。その場合におすすめの食品は、シラスや缶詰です。
しらすはわざわざ調理する必要がない上にDHAが豊富に含まれています。
また、缶詰であれば、そのまま食べられるため、忙しい方や、調理の時間がない方でも気軽に、DHAを摂取することができます。
美味しくて、認知症も予防してくれる成分(DHA)が含まれる青魚を積極的にとるようにしましょう。
②葉酸
みなさん、葉酸は聞いたことありますか?
葉酸はビタミンBの一種で、脳の萎縮を予防する働きがあります。
さらに、血栓ができにくくなり、動脈硬化、脳卒中、心筋梗塞の予防や、血流の維持にもつながります。
この認知症予防のために重要な葉酸は、どのような食べ物に含まれているかというと。
- ほうれん草
- 枝豆
- とうもろこしなどの野菜
- いちご
- キウイなどの果物
に多く含まれています。
野菜は肉や魚と一緒に食事に取り入れ、積極的に摂取することをお勧めします。
果物は、そのままでもヨーグルトに入れたりしても美味しく食べられるため、時間がなく、疎かにしがちな、朝食にお勧めです。
ちなみに夏が旬の果物は、
- ブルーベリー
- さくらんぼ
- もも
などです。
旬の季節においしく積極的に取り入れましょう。
葉酸・DHA・EPAなどを含む食材の調理をしてみましょう
①鯖の水煮缶とほうれん草のポンズあえ
材料
- ほうれん草・・・3束
- 鯖の水煮缶・・・1缶
- ポン酢・・・・・小さじ2〜
- ごま油・・・・・小さじ2
⑴ほうれん草を5cm程度に切る
⑵耐熱容器にほうれん草の茎の部分を入れ1分かける
⑶⑵にほうれん草の葉の部分を加えさらに1分加熱
(レンジの種類によって時間が変わるため、時間は調節してみてください)
⑷⑶がさわれるくらいまで冷めたら水分を搾る
⑸絞り終わったほうれん草に汁気を切った鯖の水煮缶・ごま油・ポン酢を入れて混ぜたら完成です!!!
まとめ
今日紹介した栄養素DHA、葉酸の二つは覚えていただけましたか?
どちらもとっても重要な栄養素となっているので青魚やしらす、鯖缶などでDHA、キウイフルーツや、ほうれん草から葉酸を摂るように心がけていきましょう!
笑顔になるためには、美味しくバランスよく食べることが重要です!
これからも健康で認知症になりにくくするために美味しく食べてたくさん笑って過ごしましょう。
ご相談や不安なことなどがあれば、遠慮なくクリニックまでご連絡ください。
お待ちしております!
当院 細田院長のブログやYouTubeも合わせて読んで頂くと、知識がますます深まるのでご覧になってみてください。
血糖コントロール・体重コントロールを行いつつ、これからも生活を楽しんでいきましょう。最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
参考・引用文献
https://www.mhlw.go.jp/content/000521036.pdf
厚生労働省